[ロンドン 18日 ロイター] - コンサルタント会社のメタルズ・フォーカスは18日、プラチナ族貴金属(PGM)は供給不足が続き、今年も値上がりするとの見通しを示した。通年上昇率の予想は、プラチナが71%、ロジウムが62%で、パラジウムが37%。
PGMのバスケット価格は昨年、長期のレンジ相場を上抜けし、鉱山会社の収益性が大幅に回復した。投資目的の需要が高まったのに加えて、米国の関税を巡る懸念に伴う地域間の需給のゆがみや現物在庫の引き締まりも価格上昇に寄与した。
メタルズ・フォーカスのPGM部門ディレクター、ウィルマ・スワーツ氏は「新型コロナ禍で散発的に価格が急騰した時期を除けば、PGM全体は価格水準が明らかに一段切り上がっている」と指摘した。PGMを使わない電気自動車(EV)の普及は、これまでのところ想定ほど急速ではないという。
PGMは今年初めに数年ぶりの高値を付けた後、金(ゴールド)主導による相場上昇の一服やイランを巡る戦争による投資家心理の悪化で下落した。それでもプラチナ、パラジウム、ロジウム、ルテニウムの価格は1年前と比べてそれぞれ110%、51%、83%、158%上昇している。
PGM市場は長年にわたる構造的な供給不足で需給が逼迫しており、メーカーなどがプラチナを借りる費用(リースレート)も上昇している。
スワーツ氏は、プラチナについては宝飾品需要など用途が多様で、金価格との連動性も強いため上昇が際立っていると指摘した。ただ、地政学的な不確実性が高まる中、現物資産への投資資金流入がPGM全体を押し上げているという。
メタルズ・フォーカスによると、PGMの増産には数年単位の期間が必要なため、鉱山会社が短期的に供給を増やす余地は限られている。