[香港 19日 ロイター] - 英金融大手スタンダードチャータード銀行(スタンチャート)は投資家に向けて19日に公表した最新のグローバル戦略で、2028年の有形自己資本利益率(ROTE)目標を15%超に引き上げ、30年までに本社機能などの間接部門のポスト約15%削減する方針を示した。
新たな28年のROTE目標は25年比で3ポイント余り高く、30年にはROTEを18%前後まで高めたい考えだ。
ただこの野心的な目標には、中東情勢の不透明感が影を落としている。アナリストらは、イランを巡る紛争が長引けば、エネルギーコストの上昇と成長鈍化が借り手の負担となるため、アジア太平洋地域の銀行は貸倒引当金をさらに積み増す必要があるかもしれないと指摘する。
スタンチャートにとって、アジア太平洋地域はこれまでリスクと同時に収益の源泉でもあった。第1・四半期には、中東紛争に関連する予防的措置として1億9000万ドルの引当金を計上した。
こうした中で同行は、成長の次の段階として、バックオフィス業務を含む間接部門の削減を通じて、より統合された経営モデルを目指すとしている。
年次報告書によると、同行の23年末時点のフルタイムの従業員総数は8万1800人強だった。
アジアとアフリカに重点を置く同行は、従来の業績目標を予定より早く達成したことを受けて今回、最新のグローバル戦略を公表。大方の関心は、ビル・ウィンターズ最高経営責任者(CEO)が長年のリストラを経て現在の勢いを維持できるかどうかに移っている。
ウィンターズ氏は声明で「26年の中期財務目標を計画より1年早く達成した。現在われわれの組織はより集中し、簡素化され、効率的になっている」と強調した。
今後は富裕層向けの個人金融や、法人・投資銀行部門内の金融機関など、より利益率の高い事業に注力し続けることで新目標の達成を図る。