Ritsuko Shimizu
[東京 15日 ロイター] - キオクシアホールディングスは15日、2026年4―6月期の連結純利益(国際会計基準)が前年同期比47倍の8690億円になるとの見通しを発表した。米テック大手の人工知能(AI)投資の需要を背景にメモリー販売の好調が続くとみており、太田裕雄社長は決算説明会で「適切な設備投資を進め、旺盛なAI需要に応える」とした。
売上収益は同5.1倍の1兆7500億円を見込んでいる。前四半期比でも74%増と伸びており、売価上昇が大きく寄与しているという。
今年度の設備投資は4500億円を計画しており、前年実績の2837億円に対して大幅に増加させる。第8世代となる3次元フラッシュメモリ製品(BiCS FLASH)の製造装置への投資が中心となる。河村芳彦副社長(財務統括責任者)は「投資規律で高いハードルを置き、同時にコスト管理も徹底して行う」とした。
また、シニアローン4000億円の4―6月期中の完済を目指す。
為替の前提は1ドル=159円。1円円安になれば、四半期ベースで売上収益100億円、営業利益90億円のプラスとなる。4―5月の為替レートは確定済み、6月は未確定だという。
2026年のNANDの市場見通しについては、供給制約を考慮し、ビット伸長率10%台後半と予想。キオクシアは「市場見通しを若干上回るビット成長を見込んでいる」(藤川俊彰コーポレートコミュニケーション部部長)。27年の市場については、需要が供給を上回る状況を予想している。
中東緊迫化の影響について、藤川部長は「売上収益へのネガティブインパクトは見込んでいない。ヘリウムなども調達の多角化を進めており、足元で影響はほぼない」とした。顧客の需要や物流などにも影響は出ていないという。
通期見通しは発表していない。IBESがまとめたアナリスト13人の通期純利益予想平均値は2兆7724億円となっている。また、営業利益予想平均値は3兆3899億円となっており、トヨタ自動車が8日に開示した3兆円を上回っている。
27年3月期の配当は未定。河村副社長は「株主還元は議論の真っ最中だが、まずは配当を優先すべきと考えている」と述べた。
26年3月期の連結営業利益は前年比92.7%増の8703億円、純利益は同約2倍の5544億円となった。会社予想は営業利益が7095―7995億円、純利益が4537―5137億円だったが、それぞれ、レンジの上限を超える利益で着地した。
26年1―3月期は過去最高となった。販売単価は前四半期比2倍以上上昇した。一方、装置のメンテナンスがあったほか、強い需要に応えるために10―12月期に在庫を販売に充てたため、出荷量は同10%減少した。