雪のドーム

そして見つけたのが「スノーセキュア」。アコーディオンのように広がって大量の雪をすっぽり覆うハイテク断熱シートだ。まずは場所を決め、圧雪車で雪をかき集め、積み上げる。

この作業には数日ないし2週間ほどかかるが、それが済んだらスノーセキュアを広げて全体を覆えばいい。大きさにもよるが、だいたい1日あれば完成する。

言うまでもないが、雪の貯蔵は古代ペルシャの時代から行われていた。山から切り出した雪や氷を地中に埋めて、食品の冷蔵や住居の冷却に用いていた。

スノーセキュアも理屈は同じだ。素材は北国フィンランドで住宅の断熱材として使われていたもの。これで雪のドームを覆い、太陽の光や熱、風や雨を遮断すれば、雪が解けるのを最小限に抑えられる。

雪のドームには太陽光発電で稼働するセンサーを埋め込み、24時間体制で温度を監視できる。サンピークスの場合、外気温が37度前後まで上がる真夏でもドーム内は4度に保たれていたという。

豪雨や記録的な猛暑に見舞われたボガスベイスンでも、ドーム内の雪の80%は解けずに夏を越せた。設備の導入に要した費用はサンピークスで18万ドル、ボガスベイスンで12万ドル。決して安くはないが、どちらのスキー場も十分に元は取れたと考えている。

前年の雪を残し、蓄え、復活させるスノーファーム