Atsuko Aoyama

[東京 13日 ロイター] - 午前のドルは157円後半で底堅く推移した。原油高や米金利の上昇を背景とするドル買い圧力は変わらないが、最初に為替介入が行われた4月末以降、複数回にわたって手掛かりなく相場が急落する場面があり、介入への警戒が続いているとの声が聞かれる。

ドルは朝方から小動きが続いた。仲値公示前後にドルが前日の高値を1銭ほど上回り、157.78円まで買われた後、いったん157円半ばまで軟化。その後は再び157円後半で売買が交錯している。

米消費者物価指数(CPI)が2カ月連続で大幅な伸びを示し、米長期金利が上昇。原油価格も高止まりする中でドル買い意欲も強いが、介入への警戒感も維持され「上値が非常に重いが、下値も堅い」(りそな銀行資金証券部市場トレーディング室の広兼千晶氏)との声が聞かれる。

前日はベセント米財務長官の発言に対する過度な期待感が剥がれる形でドル買い/円売りが進んだところでドルが156円後半まで約1円急落。大口のドル売りが引き金となった可能性が指摘されているが、4月末と5月の連休中に行われた介入で市場が神経質になっているとの見方がある。

為替を巡る日本との連携が「緊密で強固」だとしたベセント長官の発信を巡っては、「ベセント氏は日本のためではなく米国のために(介入を)容認するスタンスとみられ、オーソドックスな情報発信。もろ手を挙げて賛同すれば(為替報告書などを通じて)他国に強く出づらくなる面もある」(ニッセイ基礎研究所の上野剛志・主席エコノミスト)との評価がある。訪日も「ベセント氏自らが市場をけん制することは主な目的ではなかった」(同)ことが、市場の過度な期待感を後退させたとの見方だ。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。