茂木敏充経済再生相は31日、米国を除く11カ国による環太平洋連携協定(TPP)が12月30日発効することが決まったと発表した。TPPは6カ国以上の国内手続きが終了してから60日後に発効することが決まっており、すでに日本、メキシコ、シンガポール、ニュージーランド、カナダが国内手続きを終えていたが、このほどオーストラリアが国内手続きを完了させた。

今後は域内の工業製品や農産品の関税が段階的に引き下げられ、保護主義の動きを強める米国に対抗する自由貿易圏が誕生する。年明け以降に日本が議長国として閣僚級のTPP委員会を開催し、新規加盟国などを議論する。

茂木再生相は、米国の離脱後も11カ国の交渉を取りまとめ発効にこぎつけた背景として「世界的に保護主義の動きが強まる中、自由で公正なルールの重要性はますます高まっている」と分析。

今後も「(日本は)自由貿易の旗手として、自由・公正なルールに基づく国際経済秩序を主導する」と述べた。

11カ国が参加すれば「域内人口5億人、GDP(国内総生産)10兆ドルと極めて大きな一つの市場が誕生し、日本の経済成長、アジア太平洋地域の発展にも大きな意義を持つ」と強調。「TPPにより、日本のGDPは8兆円近く増加する」との見通しを示した。

TPPは、自動車などの輸出には恩恵が大きいが、国内の農業・水産業には不安材料とされている。これについては「各種政策を確実に実施するとともに、関係者への丁寧な説明を行なっていく」とした。

日米交渉、米TPP復帰にプラス

米国の復帰については「すぐには難しい」(茂木再生相)が、年明けから開始される日米物品貿易協定(TAG)交渉は、「米国のTPP復帰にプラスにはなってもマイナスにはならない」との見通しを示した。

茂木再生相は新規に加盟を希望する具体的国名については言及を避けたが、すでに英国が参加を希望しているほか、中国も高い関心を持っているとされ、今後議論になりそうだ。

(竹本能文)

[東京 31日 ロイター]
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