<為替> ドルが小幅上昇した。トランプ米大統領が戦闘終結に向けた米国の覚書に対するイランの回答を拒否したことを受け、紛争再開への懸念が高まった。ただ、序盤の高値からは失速した。バノックバーン・キャピタル・マーケッツのチーフマーケットストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「米国がイランの対案を拒否した場合、それは何を意味するのか。停戦が終了するということなのか、それとも、交渉の新たな段階が始まるということなのか。今のところ、市場全体を通して一貫した見解を見出すのは難しいようだ」と述べた。 ドル指数は、一時98.156の高値まで上昇。終盤は0.07%高の97.917となった。 ユーロは0.03%下落し、1.178ドルとなった。 中国元は対ドルで0.08%上昇し、1ドル=6.791元となった。一時、2023年2月以来の高値となる1ドル=6.7885元まで上昇した。 ゴールドマン・サックスのアナリスト、テレサ・アルベス氏は、「米中首脳会談が元高の戦術的な起爆剤となり、貿易関係の安定化における重要な指標となる可能性には同意するものの、元高の必要性は今週のイベントにとどまらず、より根本的で長期的なものであると考えている」と述べた。 ドル/円は0.29%上昇し、157.11円だった。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りが上昇した。トランプ大統領が米国の和平提案に対するイランの回答を拒否したことを受け、原油価格が押し上げられ、インフレ高進への懸念が強まった。トランプ氏は11日、戦闘終結に向けた米国の覚書に対するイランからの回答について、「ばかげている」と改めて批判し、米国とイランの停戦は「生命維持装置につながれた状態にある」と述べた。ミシュラー・フィナンシャル・グループのトム・ディガロマ氏は、週末に実質的な合意はなかったとした上で「引き続きイラン情勢が焦点だ」と述べた。 原油価格高騰がインフレにどのような影響を与えるか見極めようとする中、市場は今週発表される経済指標に注目。12日には米消費者物価指数(CPI)、13日には米卸売物価指数(PPI)が発表される。 前出のディガロマ氏は「紛争の影響で、(CPIとPPIの)数字は市場予想をやや上回るのとみている」と述べた。 ロイターがまとめたエコノミスト予想の中央値によると、4月のCPIは前月比0.6%上昇、前年同月比3.7%上昇が見込まれている。コア指数は前月比0.3%上昇、前年同月比2.7%上昇の予想。 金利動向に敏感な2年債利回りは4.6ベーシスポイント(bp)上昇の3.939%。 指標となる10年債利回りは4bp上昇の4.404%となった。 供給面では、財務省が実施した580億ドルの3年債入札は需要が軟調。最高落札利回りは3.965%と、入札締め切り時点の水準を約0.5bp上回った。応札倍率は2.51倍と、2025年7月以来の低水準となった。 財務省は12日に420億ドルの10年債、13日に250億ドルの30年債の入札を実施する。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 米国株式市場は小幅続伸して取引を終えた。人工知能(AI)を巡る楽観論が相場への追い風となった。ただ、決算シーズン終盤に入り業績主導の上昇の勢いは鈍化しつつあり、米国とイランの協議が停滞する中、原油相場の上昇はインフレ懸念をあおった。 主要3指数はそろって上昇し、S&P総合500種とナスダック総合は連日で終値の最高値を更新した。 半導体セクターがアウトパフォームし、フィラデルフィア半導体指数は2.6%上昇。AIブームが衰える兆しはほとんど見られていない。 ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「半導体とAIインフラ関連の取引はもはや独り歩きの様相を呈している」と指摘。「これらの銘柄に乗り遅れまいとする勢いと追随買いがあまりにも強く、個別のニュースや発表とほぼ切り離されているように見える」と語った。 ただ、一部の市場関係者は上昇相場が勢いを失いつつあるとみている。 著名投資家のマイケル・バリー氏は11日、株式相場が暴落する公算が大きいと警告した。2008年の金融危機で巨額の利益を上げたことで知られる同氏は、自身のサブスタックへの投稿で、26年のハイテク株上昇は急失速して終わると指摘。「市場は最盛期を過ぎた」と記した。 決算シーズンが終盤を迎える中、市場の関心はマクロ経済と地政学的な動向に戻りつつある。トランプ米大統領は米国の和平案に対するイランの回答を一蹴。これを受けて原油相場が急騰し、紛争長期化がインフレ、特にガソリン価格に上昇圧力を加え続けるとの懸念が広がった。投資家は今週発表される経済指標、特に労働省の消費者物価指数(CPI)と商務省の小売売上高に注目している。今週後半には、トランプ氏が中国・北京で習近平国家主席と会談する。議題はイラン戦争、貿易、核兵器、台湾、AIのほか、重要鉱物レアアース(希土類)の取引延長の可能性など多岐にわたる。S&P500の主要11セクターのうち、エネルギーの上昇率が最大となった一方、通信サービスの下落率が最大だった。 半導体大手インテルは3.6%高。前週末8日にはアップルとの半導体生産に関する暫定的合意の報道を受け14%急騰していた。同業のクアルコムは8.4%高で過去最高値を付けた。 メディア大手のフォックスは、四半期売上高が市場予想を上回り、株価は7.6%上昇した。 このほか、一部の航空会社株は原油価格の上昇による利益圧迫懸念で下落した。サウスウエスト航空、デルタ航空、アラスカ航空、ユナイテッド航空は2.9─4.4%安。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> イラン情勢を巡る外交交渉の進展や、今週発表の米物価統計を見極めようとする動きから、不安定な値動きの中で小幅に上昇した。中心限月の清算値(終値に相当)はほぼ横ばいの1オンス=4728.70ドル。
米国の和平提案に対するイランの回答をトランプ米大統領が即座に拒否したことで、10週間に及ぶ紛争の長期化やホルムズ海峡の海運停滞への懸念が強まり、原油価格を押し上げている。INGのアナリストは、停戦時期が不透明なままインフレリスクが高止まりすることで、紛争を通じて金相場の重しとなってきた「金利は高水準が長期化する」との見方が一段と強まると指摘。年末までに1オンス=5000ドルまで上昇するとの見通しを維持しつつも、和平協議の停滞が短期的な不確実性を高めているとした。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 米国時間の原油先物は、3%近く上昇して取引を終えた。トランプ米大統領が、米国とイランの停戦は「生命維持装置につながれた状態にある」と述べたことで、ホルムズ海峡が事実上閉鎖されたまま戦争の明確な終結が見えない状況が続くとの観測が浮上した。nL6N41O10N清算値は、北海ブレント先物が2.92ドル(2.88%)高の1バレル=104.21ドル。米WTI先物が2.65ドル(2.78%)高の98.07ドルだった。ブレント原油は一時105.99ドル、WTI原油は100.37ドルの高値をつけた。 先週は両指標とも、紛争が間もなく終結しホルムズ海峡が開放されるとの期待から、週足で6%の下落を記録していた。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 157.16/157.
19
始値 157.13
高値 157.27
安値 156.99
ユーロ/ドル NY終値 1.1782/1.17
84
始値 1.1769
高値 1.1787
安値 1.1764
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 96*12.0 4.9845
0 %
前営業日終値 96*30.0 4.9470
0 %
10年債(指標銘柄) 17時05分 97*23.5 4.4124
0 %
前営業日終値 98*03.5 4.3640
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*03.7 4.0728
5 %
前営業日終値 99*12.2 4.0130
5 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.8 3.9515
8 %
前営業日終値 99*23.3 3.8930
8 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 49704.47 +95.31 +0.19
前営業日終値 49609.16
ナスダック総合 26274.13 +27.05 +0.10
前営業日終値 26247.08
S&P総合500種 7412.84 +13.91 +0.19
前営業日終値 7398.93
COMEX金 6月限 4728.7 ‐2.0
前営業日終値 4730.7
COMEX銀 7月限 8594.8 +508.3
前営業日終値 8086.5
北海ブレント 7月限 104.21 +2.92
前営業日終値 101.29
米WTI先物 6月限 98.07 +2.65
前営業日終値 95.42
CRB商品指数 399.2864 +9.8511
前営業日終値 389.4353