Johan Ahlander
[ストックホルム 9日 ロイター] - ドイツのメルツ首相は9日、イラン問題に関して「(米国と)われわれは幾つかの(立場の)違いがあり、課題に直面していると承知している。だがわれわれの最終目標はこの紛争を終わらせ、イランが核兵器を製造できないとの保証を得ることだ。こうした目標は米国と欧州で共通している」と明言した。
トランプ米大統領はメルツ氏からイラン政策を批判された後、ドイツ駐留米軍を5000人削減し、巡航ミサイル「トマホーク」のドイツ配備を見送ることを決めた。
これについてメルツ氏は、重大な問題は駐留部隊の人数ではなく「目的意識の統一」だと指摘。北大西洋条約機構(NATO)の中に強力な欧州の枠組みが存在することは米国の利益にもかなうと力説した。
さらにメルツ氏は「われわれは米軍および米国の軍事支援を味方につけておくことに、引き続き強い関心を持っている。これは(米欧の)共通の関心事であり、現在その実現に向けて取り組んでいるところだ」と語った。
メルツ氏はこのイラン問題を巡って米国との溝があらわになったものの、欧州としてはNATOの機能維持に向けた努力を続けていきたいとの考えも示した。
トランプ氏は以前から、欧州の防衛費拠出が不十分なことや移民政策などの問題で不満を募らせていたが、米国・イスラエルによるイラン攻撃に関してドイツなど複数の欧州諸国が支援を拒絶したことで、米欧の緊張が一段と高まった。
それでもメルツ氏は「将来にわたってこの同盟(NATO)を生かし続ける用意がわれわれにはある」と強調した。またスウェーデンとフィンランドの加盟によってNATOの欧州側の柱が強化されたと述べた。