これに対してACP側は、検診の推奨基準が乱立して混乱を招いているため、この指針を策定したと主張する。
ACP臨床ガイドライン委員会のキャロリン・J・クランダルは、「今回の指針は、利益と害のバランス、乳がんのリスク、患者の価値観や好みを考慮した上で、臨床医がエビデンスに基づいた最善のケアを提供できるよう支援することが目的だ」と本誌に説明した。
クランダルは、この指針が適用されるのは、あくまで「無症状で平均的なリスクを持つ女性」に限られると強調する。症状がある人、乳がんの既往歴がある人、リスクの高い病変がある人、遺伝的リスクが高い人などは含まれない。
乳がん検診を巡る意見の相違は、今に始まったことではない。しかし、一部の腫瘍医らは、医療上の助言に対する公衆の信頼が揺らいでいる今、こうした指針が出されることで、検診への不安を抱える女性たちに「受診しなくていい」という誤った口実を与えてしまうことを恐れている。
ジャンベカルは、米放射線学会、乳房画像診断学会、全米総合がん情報ネットワークは、依然として40歳からの毎年の受診を推奨していると指摘する。
自身の家族歴や乳腺密度などのリスク要因を正しく把握し、医師と対話を重ねることが重要だとジャンベカルは主張する。
チュアンによれば、結論はシンプルだ。「早期に発見できれば、乳がんで命を落とす人はいなくなり、治療も化学療法のような負担の大きいものではなく局所的な処置で済む可能性が高まる」
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