モデルナの研究をめぐっては、元下院議員のマージョリー・テイラー・グリーンがXにこう書き込んだ。

「彼らはウイルス(生物兵器)を操り、ワクチン(毒)を作って利益を出している。なぜなら皆さんが選出した指導者の大多数を支配しているからだ」「彼らはこれを科学と呼ぶ」

研究のタイミングを理由に、同社が今回の流行のことを事前に知っていたに違いないと主張する投稿もある。

「運良く2年前にモデルナはハンタウイルスのワクチン研究を始めた。単に最高の先見の明があった」。ポッドキャスト番組「コンシャス・オブザーバーズ」のホスト、ジョーダン・クラウダーはXにそう投稿した。

「3週間前、モデルナの『次世代』ハンタウイルスmRNAワクチンは崩壊寸前だった。今、南極のクルーズ船で恐ろしい集団感染が発生したという、誰も確認できない話がSNSで拡散している(笑)。以前もそんな話があったような」とユタ州の元上院議員候補だった共和党のサム・パーカーは書いている。

MVホンディウス号の集団感染を受け、ハンタウイルスに対する世間の関心は高まっている。

乗客少なくとも5人が、南米で確認されているアンデス株の感染が確認された。これほど注目が集まったのは、ハンタウイルスの流行が世界的には稀で、集団感染は特定地域に限られていたためだった。

アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、アメリカ国内で1993年から2023年の間に報告された症例は890例にとどまる。

ハンタウイルスは通常、げっ歯類の排泄物や唾液に接触することで感染する。どの株が存在しているかは地域によって大きく異なる。

高麗大学の発表によると、モデルナの役割はmRNAアクセスプログラムに基づく材料の提供や技術支援に限られる。同プログラムの目標は、他国で新興の感染症やあまり顧みられない感染症のワクチン研究を支援することにある。

対象となるハンタウイルスワクチン候補は前臨床段階にあり、人の臨床試験は始まっていない。その実現のためには多額の資金を調達し、規制というハードルを乗り越える必要がある。

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