Christy Santhosh Mrinalika Roy
[30日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーは30日、2026年通期決算の1株当たり調整後利益見通しを35.50―37.00ドルとし、従来予想の33.50―35.00ドルから上方修正した。アナリスト市場予想の34.55ドルを上回った。売上高見通しも従来予想の800億―830億ドルから820億―850億ドルへ引き上げた。
肥満症治療薬(GLP-1受容体作動薬)および糖尿病治療薬の需要が急増しており、昨年11月にトランプ米政権と合意した米国での肥満症治療薬の価格引き下げの悪影響をカバーできると見込んだ。米国で今年4月上旬に発売された経口タイプの肥満症治療薬「ファウンダヨ」について、リリーUSAのイリヤ・ユファ社長は投資家向けの電話会見で「初期の指標は良好だ」と説明した。
26年第1・四半期の調整後1株当たり利益は8.55ドルと、LSEGによる市場予想の6.66ドルを大幅に上回った。
イーライリリーの株価は9.7%上昇して933.76ドルを付けた。
肥満症薬「ゼップバウンド」の第1・四半期の売上高は42億ドルとなり、市場予想を上回った。ゼップバウンドと同じ有効成分を含有する糖尿病薬「マンジャロ」の売り上げは87億ドルで、市場予想を10億ドル超上回った。
BMOキャピタル・マーケッツのアナリスト、エバン・サイガーマン氏は「26年の出だしは鈍かったものの、第1・四半期決算は事業全般にわたって業績が好調なのを示し、懸念を完全に払拭した」との見方を示した。
今後10年間で年間1500億ドル規模に膨らむとアナリストらに予測されている肥満症治療薬市場で、イーライリリーはデンマーク製薬大手ノボノルディスクと競合している。
イーライリリーに投資しているスイス・チューリヒのベルビュー・アセット・マネジメントのテレンス・マクマナス氏は「マンジャロの外国販売が力強く予想を上回ったことが売上高をけん引し、リリーは米国以外の市場でのGLP-1受容体作動薬市場のシェアでノボ(ノルディスク)を抜いて首位に立った」と指摘した。