[シンガポール 30日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長のクリシュナ・スリニバサン氏は30日、アジア諸国に対して、中東紛争に起因するエネルギー危機に対応しながらも将来のショックに備えるため財政余力を維持することが必要不可欠だと訴えた。

海上交通の要衝ホルムズ海峡が封鎖されてエネルギー供給が滞る中で、東南アジア各国はエネルギー価格高騰の影響を緩和するための予算措置を講じつつ、在宅勤務の推奨といった省エネ政策を導入している。

しかしスリニバサン氏は、エネルギー補助金の拡大には反対を表明。「全般的な補助金を給付してしまうと、撤回するのは非常に難しい」と述べ、支援策は対象を絞り、そうした予算を捻出するために他の予算を削減して、財政全体では中立を保つべきだとの見解を示した。

またスリニバサン氏は、デフレ環境にあるタイや中国は中央銀行が引き締めを見送り続けることができるものの、既に物価上昇率が目標を超えているオーストラリアなどは今すぐ利上げを開始しなければならないと主張した。

一方、フィリプンはインフレ期待を落ち着かせるため予防的な引き締めに動いたが、スリニバサン氏はIMFの助言として、ショックの推移を見守り、インフレが本当に意味のあるほど上振れるかどうかを確認するのが好ましかったと説明。中銀にとって成長を損なわないように様子見するか、前倒しで行動するかのバランスを取るのはとても困難だと付け加えた。

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