Ritsuko Shimizu

[東京 30日 ロイター] - 村田製作所は30日、2027年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比25.3%増の2930億円になるとの見通しを発表した。データセンター向けの需要が増加する。年間配当は70円で前期から5円増配する予定。

純利益予想はIBESがまとめたアナリスト19人の予想平均値3073億円を下回った。

売上収益は同7.1%増の1兆9600億円で2期連続の過去最高を予想。営業利益は同34.8%増の3800億円と大幅増益を見込む。値下げや固定費の増加をデータセンター関連需要増による生産増や品種構成の寄与でカバーする。

想定為替レートは1ドル=150円(前期は150.78円)。

中東情勢の業績への影響について、中島規巨社長は会見で「部資材と燃料費の上昇でトータル130億円のコスト増を織り込んでいる。それ以上のものは現段階で見えていない」とし、需要面については「顧客とのやり取りの中で、大きな影響は見られていない」と説明した。中島社長は「適正な在庫政策はとっていくが、ソースを複線化するしか手立てがない。それに尽きる」と述べた。

設備投資は2500億円と前期と同水準を計画。土地建物の取得は減少する一方、増産を含む設備への投資が増加する。コンデンサー関連は今期400億円、来期400億円を追加投資し、需要増に応えていく考え。データセンター向けはコンデンサーと並んで電源モジュールも複数の商品の販売を開始するという。

26年3月期の連結営業利益は前年比0.8%増の2818億円、純利益は同ほぼ横ばいの2339億円だった。スマートフォン向けで高周波モジュールや樹脂多層基板が減少したものの、サーバー向けを中心にコンデンサーが増加。製品価格の値下がりや固定費の増加などがあったものの、生産高増やコスト削減でカバーした。

発行済み株式総数の4.12%に当たる7500万株・1500億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。取得期間は5月11日から2027年1月29日。取得した株式は27年2月26日にすべて消却する。

同社は2月に不正アクセスの可能性を認識し、3月から本格的な調査を開始。不正アクセスにより約8.8万件の情報漏洩の可能性があるものの、システムは正常に稼働しており、生産・販売活動に支障は出ていない。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。