[北京/上海 29日 ロイター] - 中国の大手国有銀行5行が29日発表した2026年第1・四半期(26年1─3月期)決算はいずれも増益だった。中国不動産市場の長期低迷により不良債権は増えているものの、不良債権比率はほぼ横ばいだった。市場関係者からは、大手国有銀と中小銀の間には、健全性の面で格差があるとの指摘がある。
資産規模で世界最大規模の中国工商銀行は前年同期比3.3%増の869億4100万元(127億2000万ドル)、交通銀行は3.1%増、中国建設銀行は3.5%増、中国農業銀行は4.5%増、中国銀行は4.2%増だった。
26年3月末の不良債権比率は、25年12月末比で中国工商銀行と中国建設銀行は横ばいだった。中国銀行と中国農業銀行はやや低下した一方、交通銀行はやや上昇した。
中国の国有大手行は、高金利定期預金が満期を迎えることで、今年は金利マージンの圧力が和らぐと見込んでいる。一方、不透明な外部環境への対応が課題となる。
フィッチ・レーティングスの幹部は、大規模で安定した事業・顧客基盤、厳格な与信基準がある中国の国有銀行は、収益性への圧力に耐える態勢を高めているとした。不動産開発部門などもリスク管理が可能との見方を示した。
イラン情勢が中国の大手金融機関に及ぼす影響について、エネルギー価格が高止まりすれば資産の質が劣化する可能性があるとの見方もある。