Kate Abnett
[ブリュッセル 29日 ロイター] - 欧州のほぼ全域で2025年に気温が平年を上回り、気候変動の深刻化に伴い山火事、海水温、熱波で記録を更新した。欧州連合(EU)の気象情報機関コペルニクス気候変動サービスと世界気象機関(WMO)が29日、欧州の気候に関する年次報告書を公表した。
それによると、欧州の少なくとも95%で平均を上回る気温が観測された。山火事による焼失面積は100万ヘクタールを超え、キプロスの国土面積を上回り、年間で過去最大を記録した。
一部の政府が経済的な懸念から二酸化炭素排出削減策の緩和を図る中、報告書は気候変動が欧州でますます深刻な影響を及ぼしている実態を浮き彫りにしている。
欧州は世界で最も急速に温暖化が進んでいる大陸だ。報告書によると、25年5月には欧州の半分以上が干ばつに見舞われ、年間を通じても土壌水分量は1992年以降で最も少なかった年の一つに数えられる。
欧州の海面水温は年間記録を更新し、域内の86%で激しい海洋熱波が発生した。
欧州中期予報センター(ECMWF)の戦略責任者サマンサ・バージェス氏は、報告書が「気候変動は将来の脅威ではなく、現在の現実だ」と示していると指摘。「気候変動の進行速度は、より緊急の行動を求めている」と語った。