Maki Shiraki
[東京 28日 ロイター] - 産業用無人機(ドローン)を手掛けるテラドローンは28日、オランダの子会社を通じて、ウクライナの迎撃ドローン企業、ウィニー・ラボ社に出資すると発表した。出資額は非公表。テラドローンがウクライナの企業に出資するのは2社目となる。今回の出資により、ロケット型の近距離迎撃能力に加え、長距離・長時間稼働できる固定翼型の広域迎撃能力を獲得することができ、同社は多層型防衛システムの構築を進める。
徳重徹社長は同日の防衛事業進捗説明会で、自社の世界展開力とウィニー・ラボ社の広域防衛能力を組み合わせることで「実戦で検証された信頼性ある技術を世界へ届け、国際社会の安全と安定に貢献する」との考えを示した。
徳重社長はまた、世界の競合に勝つためにはスピードが重要とも指摘。迎撃ドローンは、1)「コンバット・プルーブン」(実戦で有効性や信頼性を証明済み)、2)低価格、3)自律する──の3要素を早く揃えることが大事で、実現できていない自律機能の開発を急ぐとした。
防衛事業の3年から5年間の売り上げ目標については「具体的な数値はない」とした上で、中東戦争の影響で世界各国の防衛に対する動きが速まっているとして「3桁億円は十分ポシブル(可能)なのではないか」との見通しを示した。
テラドローンによるウクライナ企業への出資を巡っては、ロシア外務省が武藤顕駐ロシア大使に抗議した。徳重社長はこのような状況を受け、「日本政府からは何もない」とした上で、ウクライナ大使館に呼ばれて出向いたことも明かした。
テラドローンはまた、同国での1社目の出資先であるロケット型迎撃ドローンを開発するアメイジング・ドローン社と手掛ける迎撃ドローン「テラ A1」が、イラン製の攻撃ドローン「シャヘド」の迎撃に初めて成功したと明らかにした。