Kentaro Sugiyama Takahiko Wada

[東京 28日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は28日、金融政策決定会合後の会見で、政策運営がビハインド・ザ・カーブ(後手に回る)に陥ることがないよう、様々なデータや情報を丁寧に点検しながら、次回以降の会合で適切に政策を判断していきたいと語った。

今回公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、基調的な物価上昇率が2026年度後半から27年度にかけて物価安定の目標とおおむね整合的な水準となるという、これまでの中心的な見通しを維持された。

植田総裁は、中東情勢を巡って足元で経済、物価ともに不確実性が高いことを踏まえると「こうした見通しが実現する確度は、これまでに比べれば低下している」と述べた。その上で、中心的な見通しの確度が再び高まってくるか、経済・物価を巡るリスクが変化していくかどうかといった点をもう少し確認したいと語った。

特に基調的な物価上昇率が2%に近づいている中、石油関連製品を中心に企業の価格設定行動を積極化していることなどを踏まえると、「物価上昇率が大きく上振れていくリスクが顕在化し、その後の経済に悪影響を及ぼすことがないかどうか十分に留意する必要がある」と述べた。

今回の決定会合は、賛成多数で金融政策の現状維持を決めた。中川順子委員、高田創委員、田村直樹委員が利上げを提案して反対に回った。植田総裁は、3人が反対したことは「議長として深刻に受け止めなければならない」と述べた一方、今回は一時的なサプライショックにはルックスルーが適切という考えに沿った判断となったと説明した。

植田総裁は、6月よりもう少し先のデータで物価上昇が表れる可能性があると指摘した。物価がもっと上がるリスクが高い場合、それを待たずに政策判断することはあり得ると言及。ホルムズ海峡閉鎖中でも場合によっては利上げという判断もあり得るとした。

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