Takaya Yamaguchi

[東京 24日 ロイター] - 片山さつき金融相は24日、銀行システムへの潜在的な脅威が指摘される米アンソロピックの新型AI(人工知能)「ミトス」への対処に向け、官民会議を開いたこと明らかにした。サイバー攻撃を受ければ直ちに市場や信用不安に波及しかねず、作業部会を設置して協議を加速させることを確認。「インシデントが発生した時の備えが、これまで以上に重要」との認識を共有した。

この日開催したのは「AI脅威に対する金融分野のサイバーセキュリティ対策強化に関する官民連携会議」。三菱UFJ銀行やみずほ銀行、三井住友銀行幹部らに加え、日銀の植田和男総裁も出席した。

初会合は、金融庁の呼びかけで実施した。官民協議に先立ち、片山金融相は22日に「国際金融社会で問題が指摘され始めており、こうしたことについて話したい」としていた。

会議では、ミトスを巡り片山氏が「まさにこれは、今そこにある危機」と発言。「金融界からもそういう声が出た」という。

AIの進展が金融不安にもたらす変化から「新たな備えが必要になり、経営判断が一層重要になってくる」との考えも共有した。先を見据えた対応を検討していくため、「日本版プロジェクトグラスウィング」を立ち上げ、事務方を中心に議論を重ねていくことも確認した。

金融筋によると、国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合に併せ、米ワシントンで16日に開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の場でも、ミトスへの関心が高かった。

ミトスへの対処を巡り、ベセント米財務長官もパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長らと協議を重ねており、国際社会とどう足並みをそろえるかも今後、焦点となる。

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