[マニラ 23日 ロイター] - フィリピン中央銀行は23日、燃料費高騰によるインフレを抑制するため政策金利を0.25%ポイント引き上げ4.50%とした。成長路線の維持よりも中東情勢を受けたエネルギー価格懸念への対応を優先した。

中銀は今年のインフレ率が目標レンジの2─4%を超えて6.3%に達するとの見通しを示した。レモロナ総裁は会見で、追加利上げの可能性があるとして利下げ局面は終了したと表明。「さらなる利上げは検討事項の一つだが、もちろん今後のデータ次第だ」と述べた。今日の決定は全会一致ではなかったが「適切なコンセンサス」を反映したものと語った。

4月15ー20日に実施した調査では、エコノミスト26人のうち14人が政策金利の翌日物リバースレポ金利の据え置きを予想していた。12人は0.25%の引き上げを予測していた。

レモロナ総裁は、「従来よりも景気刺激的な財政政策」を政府が確約したことを踏まえ、中銀はインフレ抑制へ利上げに踏み切る余地があると説明。「今回の慎重な利上げは、波及効果の蓄積を抑えてインフレ期待を安定させることが目的だ。中期的な景気回復にも引き続き配慮した」と述べた。

中銀は3月26日、不確実な経済環境に対応するため臨時の政策決定会合を開催し政策金利を4.25%に据え置いた上で、引き続き警戒を維持するとしていた。

3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、ガソリンと軽油価格が2桁の上昇率となったため、前年比4.1%と2024年7月以来の高水準となった。

マルコス大統領は先月、国家エネルギー非常事態を宣言。家計の負担軽減へ、調理用に広く使われる灯油と液化石油ガス(LPG)の物品税徴収を停止している。

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