David Shepardson
[ワシントン 22日 ロイター] - トランプ米政権(共和党)が経営危機に陥っている米格安航空会社(LCC)、スピリット航空の救済案を表明していることに対し、連邦議会上院商業科学運輸委員会のテッド・クルーズ委員長(共和党)は交流サイト(SNS)への投稿で「最悪の案だ」とこき下ろした。スピリットは昨年8月に2度目となる連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請して再建手続きを進めてきたが、再び経営が行き詰まろうとしている。
クルーズ氏は「これが最悪の案なのは明白だ」とし、「政府は経営破綻したLCCの運営を巡る問題を全く分かっていない」と批判した。
ロイターのこれまでの報道では、トランプ政権はスピリットの救済案で合意に近づいており、再建を支援するために最大で5億ドルの政府保証付きの融資を実施することが検討されている。情報筋によると、再建手続きから脱却後には融資が長期融資へ転換されるとともに、ワラント(新株引受権)が付与され、米政府が最大で90%の株式を保有する可能性もある。
トム・コットン上院議員(共和党)も「スピリットの債権者や他の投資家らが2年足らずで2度目の破産手続きから脱却した後、同社を黒字経営できるとは考えていないのならば、米政府にもできるとは思えない。納税者の税金を有効に活用しているとは言えない」と疑問を投げかけた。
エリザベス・ウォーレン上院議員(民主党)は「トランプ氏が引き起こしたイランとの戦闘が燃料価格の高騰を招き、それがついにスピリットを破綻に追い込んだ」とし、スピリットの経営危機はトランプ政権の失策であると強調。その上で「米国民の血税をなげうった救済措置により、国民は何を得られるというのか。経営に失敗した航空会社(スピリット)の幹部たちは責任を問われるのだろうか」と非難した。
ホワイトハウスとスピリットは直ちにはコメントしなかった。
ダフィー運輸長官は21日のロイターのインタビューで「無駄な出費を重ねることは避けたい。スピリットには既に多額の資金が投入されてきたが、同社は黒字化への道を見出せていない。では、われわれは単に避けられない結末を先送りし、その責任を負うことになるのか」と疑問を投げかけた。その上でスピリットの買収意向を示している陣営が皆無の中で「他者が買おうとしないなら、なぜ私たちが買う必要があるのか」とし、「愚かな投資はできない」と言い切った。