Tomo Uetake

[東京 22日 ロイター] - 日本生命保険は、2026年度の一般勘定資産運用で、円金利資産の柱である日本国債の残高を2年連続で減少させる計画を明らかにした。超低金利の時期に取得した低利回り債を売却し高利回り債へ入れ替える方針は維持するものの、規模は過去2年より少なく2兆円を下回る見通し。石田大輔執行役員・財務企画部長が22日、運用方針説明会で明らかにした。

資産別の計画のうち、30年債を中心とする日本国債は前年度に続いて残高を圧縮する。25年度は約3兆9200億円(簿価ベース)規模の超長期国債の入れ替えを行い、約1兆3500億円の売却損を計上した(いずれも速報値)。24年度の入れ替え規模は約2兆円だった。

石田氏は、26年度もポートフォリオの強化を目指し債券の入れ替えに注力する方針を示しつつ、現時点では「24─25年度ほどの規模は計画しておらず、24年度の2兆円までいかない」公算が大きいと述べた。25年度末時点での債券の減損抵触の有無は、決算公表前であるため説明を控えた。

日銀の金融政策については、原油高による国内経済・物価への影響や金融市場動向を見極めた上で6月に1回、年度後半に1回の利上げが行われ、政策金利は年度末までに1.25%に引き上がると想定。利上げの終着点となるターミナルレートについては「幅をもってみている」と述べるにとどめた。

国内金利は、中東情勢が早期に沈静化するとの前提の下、26年度中の上昇余地は限定的と見込み、年度末の10年金利は2.40%と予想(22日時点は2.40%)。30年金利も、足元の水準(同3.58%)から横ばい圏で推移するとの見方を示した。

石田氏によると、債券投資では「入れ替えを行うこともあり、中東情勢が早期に収束しないリスクシナリオもあり得るため、あまり積極的に円債を積み増していくことは考えていない」という。

「円債代替」と位置付ける為替ヘッジ付き外国債券は、残高を積み増す。ヘッジコストの変動に耐性を持つ変動金利資産を拡充する方針だが、プライベートクレジットについては「リスク・リターンでみて非常にいい資産だが、さまざまな懸念も出ているためこれまで以上に厳選して投資していく」考え。中長期的な視点で妙味のあるソブリンや社債にも投資する。オープン外債は、為替や金利水準次第だが残高は横ばいを見込む。

国内株式は中長期的な圧縮方針に基づき残高を減らす一方、外国株式(オルタナティブを含む)は利回り向上と分散投資の観点から積み増す計画。国内不動産は、物件のリニューアル投資などで残高は横ばいとなる見込み。

日本生命の一般勘定の資産残高は、25年12月末時点で85兆5305億円。うち外貨建て資産は25兆4878億円(29.8%)。

2026年度の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。

日本国債10年物利回り 2.00―3.00% (年度末2.40%)

日本国債30年物利回り    ───     (足元の3.58%から横ばい程度)

米国債10年物利回り  3.60―5.00% (年度末4.20%)

日経平均株価      4万2000―6万8000円 (年度末5万9000円)

NYダウ        4万3000─6万3000ドル(年度末5万5000ドル)

ドル/円        145―170円 (年度末157円)

ユーロ/円       165―200円 (年度末185円)

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。