Takaya Yamaguchi

[東京 22日 ロイター] - 財務省が22日発表した貿易統計速報によると、3月の貿易収支は6670億円の黒字となった。原油急騰の影響も懸念されたが、中東紛争に先立つ現地からの調達が進み、黒字を維持した。一方、原油の高止まりが続けば2026年度の赤字額が膨らむことも予想され、先行きは予断を許さない。

黒字は2カ月連続。同省によると、黒字額は20年12月(7083億円の黒字)以来、5年4カ月ぶりの水準だった。ロイターが集計した民間調査機関の調査では、中央値で1兆1063億円の黒字と予測されていた。公表された速報値は、予想対比では下振れした。

貿易収支のうち、輸出は、前年同月比11.7増の11兆0033億円だった。半導体電子部品や非鉄金属などの輸出が増えた。これに対し、輸入は10.9%増の10兆3363億円だった。

3月の原粗油輸入額は前年同月比7.3%減の7474億円と、14カ月続けて減少した。このうち、中東からの輸入額は7065億円と、前年同月から5.6%減った。ホルムズ海峡の封鎖に伴う影響は、3月統計ではみられなかった。

同時に発表された25年度の貿易収支は1兆7145億円と、小幅の赤字にとどまった。ただ、停戦協議の先行きは見通せず、再び市場が動揺する懸念は拭えない。

市場では「原油が1バレル=80ドル程度で高止まりすれば26年度の貿易赤字は5、6兆円程度に膨らみそうだ」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)とみられている。ホルムズ封鎖が長期化し、1バレル=100ドルを超える推移が続けば「赤字額は15兆円程度まで膨らむ可能性がある」(宮前氏)との声がある。

ロシアによるウクライナ侵攻で資源価格が高騰した22年度の貿易赤字は過去最大に膨らみ、赤字額は22兆0859億円だった。赤字が市場で意識されると円安に振れ、輸入物価はさらに膨らみやすい。

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