<為替> ドルが1週間ぶりの高値を付けた。米・イランの停戦合意を巡る不透明感から、ホルムズ海峡の混乱が長期化するとの懸念が強まった。この日発表された3月の米小売売上高が堅調に推移したこともドルの上昇を後押しした。停戦期限が迫る中、イランは和平協議への出席を「まだ決めていない」と述べた。また、米ホワイトハウス当局者は、バンス副大統領がイランに関する協議のためにまだ出発していないと明らかにした。 コーペイ(トロント)のチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「米・イランの交渉が膠着の兆しを見せる中、投資家はホルムズ海峡の混乱が長期化することに備えている」と指摘。「停戦期限終了が迫る中、双方の主要な条件には依然として大きな隔たりがある」と述べた。 マネックスUSA(ワシントン)のトレーディング担当ディレクター、フアン・ペレス氏は、和平合意の瞬間が訪れ、海峡が開放されると思っていたが、それは実現しなかったとし、「市場が本当に望んでいるのはそれだ」と述べた。この発表の経済指標では、3月の小売売上高(季節調整済み)は、前月比の伸びが2025年3月以来の大きさとなったほか、ロイターがまとめたエコノミスト予想も上回った。対イラン戦争に伴いガソリン価格が上昇しガソリンスタンドの売上高が増加したことで押し上げられた。 インベストメントライブのチーフ通貨アナリスト、アダム・バトン氏は「米経済指標は、着実な景気加速という一貫した事実を示している」とし、「戦争によって覆い隠されているが、これはドルにとって追い風になるはずだ。年内に2回の利下げを再び織り込む展開に戻るとは考えにくい」と語った。 主要通貨に対するドル指数は0.36%高の98.43。 ユーロは0.44%安の1ユーロ=1.1736ドルとなった。 円は対ドルで0.37%安の159.39円。 英ポンドは0.29%安の1ポンド=1.3493ドルとなった。 フェデラルファンド(FF)金利先物は、年内に連邦準備理事会(FRB)が25ベーシスポイント(bp)の利下げを30%の確率で1回実施するとの見方を織り込んでいる。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りが2日連続で上昇した。米・イラン停戦期限が迫る中、パキスタンで予定されている協議を巡り明確な兆候は見られておらず、投資家の間で不安が広がった。停戦期限が迫る中、イランは和平協議への出席を「まだ決めていない」と述べた。トランプ大統領は停戦延長はないとの考えを示し、合意が成立しなければ米国は攻撃を再開すると表明。さらに、米軍は「いつでも出撃する準備ができている」と警告した。 イランが依然として米国との和平協議を検討している段階との報道を受け、米原油先物は上昇。米債利回りを押し上げた。 午後の取引で、指標となる10年債利回りは3.8ベーシスポイント(bp)上昇の4.288%。 30年債利回りは1.4bp上昇の4.895%。 2年債利回りは6.3bp上昇の3.779%となった。 ステート・ストリートのシニアマクロストラテジスト、ノエル・ディクソン氏は「きょうの米国債市場の動きは戦争に起因したものであり、原油価格の動きと一致している。原油価格が上昇するとすぐに利回りも上昇に転じた」と述べた。この日発表された3月の米小売売上高が予想を上回る伸びを示したことも利回りの押し上げ要因となった。3月の小売売上高(季節調整済み)は、前月比の伸びが2025年3月以来の大きさとなり、ロイターがまとめたエコノミスト予想も上回った。別の報告では、全米リアルター協会(NAR)が発表した3月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比で1.5%上昇し、ロイターがまとめたエコノミスト予想(0.5%上昇)を上回る伸びとなった。ただ、住宅ローン金利の上昇と在庫の逼迫(ひっぱく)が引き続き住宅市場の制約となっている。 これら指標を受け、米金利先物市場が織り込む連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ幅は計約10bpと、20日終盤の14bpから低下した。イラン戦争前は50bp超の利下げが見込まれていた。 利下げ観測の後退はイールドカーブにも反映され、2年債と10年債の利回り格差は50.6bpに縮小した。イールドカーブのフラット化は2日連続となった。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 続落して取引を終えた。序盤には上昇していたが、中東紛争を巡る懸念が再燃し、堅調な企業決算への楽観を打ち消した。バンス副大統領がイランとの協議が行われる予定のパキスタン訪問を見送るとの報道を受け、終盤にかけて株価は下げ幅を拡大した。 グローバルト・インベストメンツのシニアポートフォリオマネジャー、トーマス・マーチン氏は「2つのことが起きている。イランの問題がどう解決されるか、どのような道筋をたどるかということだが、仮にそれがなければ、業績への期待は非常に高く、企業もほぼその通りの決算を出しており、経済も好調だ」と指摘。「ワイルドカードはまさにイラン情勢であり、誰にも分からない。問題ないと考える人がいること自体が私には不可解だ」と語った。米商務省がこの日発表した3月の小売売上高は予想を上回る伸びとなった。イランとの戦争でガソリン価格が上昇し、給油所の売上高が急増した。 人工知能(AI)を巡る楽観と好調な決算が投資家心理を支えている。JPモルガンはAIとテック企業が主導する業績拡大を理由にS&P総合500種の年末時点の目標値を7600に引き上げた。アマゾン・ドット・コムは20日、生成AI「クロード」を手がけるアンソロピックに最大250億ドルを投資すると発表し、巨大テック企業が依然としてAI技術に大規模投資を行う意思があることを示した。アマゾン株は0.66%高で終了した。 S&P500のエネルギー指数は1.31%上昇し、主要業種の中で唯一値上がりした。中東情勢の緊迫で原油価格が再び上昇したことが背景。 医療保険大手ユナイテッドヘルスは7%高となり、ダウ工業株30種を押し上げた。通期の利益見通しを引き上げたほか、第1・四半期決算が市場予想を上回った。アップルは2.52%安。ティム・クック最高経営責任者(CEO)が、ハードウエア部門を長年率いてきたジョン・ターナス氏に経営を引き継ぐと発表したことが背景。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> ドル高や米長期金利の上昇が重しとなり、続落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比2.3%安の1オンス=4719.60ドルだった。
トランプ大統領はこの日、対イラン停戦の延長を望まないとし、交渉が決裂すれば米軍は「臨戦態勢にある」と発言。原油先物は3%超上昇した。原油高によるインフレ懸念が利下げ観測を後退させたことも金相場の逆風となった。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 米国時間の原油先物は、約3%上昇した。イランと米国の停戦期限切れが迫る中、イランがパキスタンの首都イスラマバードで予定される米国との協議に参加するか最終決定していないと発表したことを受けた。清算値は、北海ブレント先物が3ドル(3.1%)高の、1バレル=98.48ドル。米WTI先物は2.52ドル(2.8%)高の92.13ドルとなった。この日の正午時点で、米国代表団を率いる予定のバンス副大統領がまだイスラマバードに向かっていないとの報道を受け、原油先物価格は一時約5%上昇したが、その後値を戻した。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 159.37/159.
41
始値 159.19
高値 159.64
安値 159.02
ユーロ/ドル NY終値 1.1742/1.17
44
始値 1.1761
高値 1.1775
安値 1.1720
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 97*18.0 4.9060
0 %
前営業日終値 97*30.5 4.8810
0 %
10年債(指標銘柄) 17時05分 98*19.5 4.2995
0 %
前営業日終値 99*00.0 4.2500
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*26.0 3.9167
0 %
前営業日終値 100*03. 3.8500
50 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*05. 3.7854
25 %
前営業日終値 100*09. 3.7160
38 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 49149.38 -293.18 -0.59
前営業日終値 49442.56
ナスダック総合 24259.96 -144.43 -0.59
前営業日終値 24404.39
S&P総合500種 7064.01 -45.13 -0.63
前営業日終値 7109.14
COMEX金 6月限 4719.6 ‐109.2
前営業日終値 4828.8
COMEX銀 5月限 7648.8 ‐355.0
前営業日終値 8003.8
北海ブレント 6月限 98.48 +3.00
前営業日終値 95.48
米WTI先物 5月限 92.13 +2.52
前営業日終値 89.61
CRB商品指数 371.7870 +2.5398
前営業日終値 369.2472