[フランクフルト 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は20日、イラン紛争の経済的影響はECBの不利なシナリオに相当する水準にはまだ達しておらず、ECBは金融政策について確固たる結論を出す前にさらなる情報が必要との認識を示した。
理事会を来週に控える中、同総裁の発言は、利上げが必要になる可能性はあるとしても4月は時期尚早だという市場の見方を強めるとみられる。
ラガルド氏はベルリンで行った演説で、「これまでのところ、エネルギー価格は不利なシナリオに完全に当てはまるほどには上昇していない」と指摘。「ショックの持続期間や波及の広がりを巡る不確実性は、金融政策に関する確固たる結論を出す前により多くの情報を収集する必要があることを示している」と述べた。
また、原油の現物価格と先物価格がECBが基本シナリオで想定した水準を上回っている一方で、天然ガス価格はそれを下回っていると指摘。一部のアジアのガス購入者が石炭に切り替えていることが一因だと述べた。
さらに、これまでのところ、世界的に見てもユーロ圏においても、サプライチェーン(供給網)の混乱を示す兆候は限定的であるものの、地域的な緊張は見られると指摘。その上で、「ジェット燃料の価格は紛争勃発以降ほぼ2倍に上昇し、4月初旬からは一部の空港で燃料配給制が導入されている」と述べた。