[グダニスク(ポーランド) 20日 ロイター] - 欧州航空防衛企業エアバスを含むフランスとポーランドの大手企業は20日、ポーランド軍向けの通信衛星を共同開発すると発表した。2030年までに欧州連合(EU)が自力の防衛態勢を整えることを目指して欧州委員会が掲げる防衛計画「レディネス」の一環となる。実業家イーロン・マスク氏の宇宙開発会社スペースXが運営する衛星通信「スターリンク」への依存を軽減するため、EUは代替となる欧州の衛星サービスを模索してきた。
ポーランド軍の軍事通信強化に向け、エアバスのほか、フランスの防衛・電子機器大手タレス、ポーランドの通信機器大手RADMORが静止軌道衛星を共同開発する。契約金額は明らかにされていない。スターリンクの衛星が低軌道で周回するのに対し、共同開発する衛星は上空3万キロメートル以上の固定された位置から広範囲をカバーする。ただ、通信速度は遅くなるという。
フランスのマクロン大統領がポーランドを訪問している。フランス大統領府は16日、マクロン氏とトゥスク首相による首脳会談で、核抑止力を含めた防衛強化やエネルギー問題などについて議論すると発表していた。
ポーランドとフランスは昨年、相互支援条項や両国間の軍事・技術連携を強めることを盛り込んだ協定に署名した。両国の防衛費の国内総生産(GDP)に占める割合は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の中でも高水準にある。