首脳会談の焦点

一部のアナリストは、中国がイランを必要とする以上にイランが中国を必要としているため、中国はトランプ氏との首脳会談を維持しつつ、停戦を迫ることができると指摘する。

シンガポールのS・ラジャラトナム国際研究院上級研究員ドリュー・トンプソン氏は「中国にとっての理想的な結果は、イランのような反西側諸国としがらみのない関係を保持するだけでなく、米国と何らかの形の暫定合意を得る機会も確保することだ」と述べた。

中国はイランと米国の対話を促す役割を果たしたが、中東での軍事プレゼンスに欠けているため、決定に影響を与える能力は限定的。一部では、中国の精力的な中東外交はパフォーマンスに過ぎないとの声もある。

ブルッキングス研究所のパトリシア・キム氏は「イラン側は中国との関係を強調することに熱心で、停戦の保証人になるよう中国に要請しているが、中国はそのような役割を担うことに全く関心を示していない」と指摘。「中国は傍観者の立場にとどまることに満足しているようだ」と話す。

首脳会談で中国は史上最大規模のボーイング機購入に合意する可能性があるほか、大規模な農産物の購入も行われる見込みだ。

アナリストらは、焦点が狭い範囲に限定され、AI(人工知能)ガバナンス、市場アクセス、製造業の過剰生産能力といった野心的な議題は回避されるだろうと指摘。米戦略国際問題研究所(CSIS)のスコット・ケネディ氏は「中国が米国と何らかの包括的な合意に達する可能性はゼロだ」と述べた。

[ロイター]
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