対話の模索をアピール 

キューバが超大国アメリカと長年にわたって対立してきた小国であることは、ディアスカネルも認めている。それでも彼は「全人民戦争」という防衛ドクトリンを引き合いに出し、アメリカによる軍事攻撃はいかなる場合にも「両国と両国民に甚大な損失をもたらす」と警告した。「人的損失と物的破壊は計り知れないだろう。そうした侵略行為の代償はあらゆる面で極めて大きく、両国民が受けるに値するものではない」

4月7日、ディアスカネルの発言について問われたマルコ・ルビオ米国務長官は、「彼の言葉は特に重視していない」と一蹴。キューバ移民2世のルビオは長年、祖国の共産主義体制を強く批判しており、最近は「変化」を要求する声を一段と強めている。

ディアスカネルは米当局による「最大限の圧力」に言及しつつも、自国が積極的に対話を模索しているとアピール。「両国の相違を解消する手段として、アメリカが軍事的侵略に訴える口実も理由も存在しない」と語った。

さらに、キューバに石油を販売する国に追加関税を課すとしたトランプの1月の大統領令にも触れ、「キューバはアメリカにとって脅威ではなく、ましてや『異常かつ重大な脅威』ではない」とした。この大統領令によってメキシコなどからの石油輸送が事実上停止しており、国連もアメリカの対応を非難している。

キューバは石油供給の大半を同盟国のベネズエラに依存してきた。だが1月に米軍特殊部隊がニコラス・マドゥロ大統領を拘束し、同国の石油生産をアメリカが掌握すると、その生命線は失われた。

トランプ政権はマドゥロの拘束に続いて、2月28日にはイランを攻撃して最高指導者アリ・ハメネイを殺害した。それでもディアスカネルは、自分の身の安全については心配していないと本誌に語った。

「トップの排除は無意味」
【関連記事】