下半身に麻痺が残り、二度と歩けない可能性がある
「プロテクターは着けていなかった。正直に言うと、着けること自体についてあまりちゃんと考えたこともなかった。けれど、スキー場では小さな転倒でも大きな事故につながる。今では、ちゃんとプロテクターを着けるべきだと思っている」
大腿部の骨折の治療のために手術を受け、背骨を金属プレートで固定されたファルクだが、手術後に目を覚ますと医師から厳しい現実を告げられる。下半身に麻痺が残り、二度と歩けない可能性があるということだった。
「最初は泣いたし、本当に怖かった。でも医師が部屋を出た後、両親はすぐに『医師の言うことは気にするな。自分には何でもできると信じろ』と言ってくれた。それ以降、諦めることなく前に進み続けている。今も、以前の生活に戻るために全力を尽くしている」
事故後の2カ月半を病院で過ごした後、リハビリ施設に移り、さらに3カ月間を過ごした。少しずつではあったが、ファルクは諦めずに大変なリハビリを懸命にこなしてきた。
「最初は進歩が遅くて、ほとんど目に見えないような変化しかなかった」と、ファルクは言う。「最初に体を動かせたのがいつだったか具体的には覚えていないが、思ったより早かったと思う。少しずつ改善していくのが分かり、わずかな動きであっても継続すれば成果は積み上がっていくという確信が強まっていった」
次のページ