Stella Qiu Wayne Cole

[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は17日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げて4.10%とした。インフレ抑制には借り入れコストの引き上げが必要と判断し、2カ月連続で利上げを決めた。

た⁠だ、採決では5人が利上げに賛成したのに対し、4人が反対。投票結果の公表が始まって以来最も僅差での決定となった。

ブロック総裁は政策決定後の記者会見で、票の割れは方向性ではなくタイミングを反映したものであり、追加の引き締めが必要であるという点では全ての理事会メンバーが一致した⁠と強調。さらなるデータと中東情勢の明確化を待つため、「5月まで据え置くべきかどうかについて過去2日間にわたり非常に活発な議論が行われた」⁠と説明した。

「理事会は政策金利を引き上げることが正しい判断であると決定した。もし行動を起こさなければ、こうした物価上昇圧力は広がり、最終的な調整はより困難なものとなるだろう」と述べた。

総裁が僅差での決定に至った経緯を説明した後、豪ドルは0.2%高と上昇に転じ、0.7088米ドルとなった。3年物国債先物はそれまでの下落幅を縮小し、95.41とわずか2ティック安となった。

市場は5月の追加利上げ確率⁠を40%と見込んでおり、8月までに4.35%へ引き上げられることは完全に織り込まれている。

ウェストパックのチーフエコノミスト、ルーシー・エリス氏は「理事会の⁠意見がす⁠でに分かれており、5月の追加利上げは不確実性が高まっている」と指摘。ただ、総裁の説明を受けて、5月の利上げ予想を維持した。

「中東での紛争が依然として続いているかどうか、そして今後どのように展開していくかが極めて重要になるだろう」と述べた。

中東紛争が激化し、原油価格の急騰が世界的なインフレ圧力を再燃させる恐れがある中、今週は主要中央銀行が政策決定を行う「中銀ウィーク」。⁠米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)を含む他の中銀は金利を据え置くとの見方が大勢だ。

豪では、インフレ率が2─3%の目標レンジを上回って推移し、労働市場も依然として過熱状態にあることから、市場では利上げ確率が75%と見込まれていた。国内の主要4銀行はいずれも利上げを予想していた。

理事会は声明で「短期的なインフレ期待の指標はすでに上昇している」とし、「中東紛争により燃料価格が急騰しており、持続すればインフレを加速させる」と指摘。「理事会は、インフレ率が当面の間、目標を上回って推移する可能性が高い⁠と判断した。また、インフレ期待を含め、リスクはさらに上振れ方向に傾いている」と述べた。

キャピタル・エコノミクスのシニアエコノミスト、アビジット・スーリヤ氏は「理事会は最近の地政学情勢によって悪い状況がさらに悪化する可能性があることを明らかに懸念している」と指摘。「票が割れたのは、イラン情勢を巡る不確実性の高さが原因と思われる。なぜなら、紛争はどちらの方向にも大きなリスクをもたらすからだ」と述べた。

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