[ニューヨーク 13日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、中東情勢の緊迫化を背景に「有事のドル買い」が続き、ドルがは主要通貨に対し上昇した。対円では159円台後半と、2024年7月以来の円安⁠・ドル高水準となり、政府・日銀による円買い為替介入が警戒される水準に入っている。

終盤の取引でドル/円は0.2%高の159.67円。コーペイ(トロント)のチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「政策当局者は為替相場の弱さがすでに高騰している輸入に⁠及ぼす影響に対する警戒を高める」とし、政府・日銀による円買い為替介入への圧力が今後高まる可能性があるとの見方⁠を示した。

片山さつき財務相は13日の閣議後会見で、中東情勢を受けて金融市場に大きな変動が生じているとの認識を示し、為替について「原油価格が高騰する中、国民生活への影響を念頭にいかなる時、いかなる場合も万全の対応を取る」と表明。「米国当局とは日頃以上に非常に緊密に連絡を取り合っている」と述べた。

この日発表の米経済指標⁠では、商務省発表の1月の消費支出が前月比0.4%増。伸びは前月から横ばいで、ロイターがまとめたエコノミスト予想の0.3%をやや上回った。個人⁠消費支出(PCE)⁠価格指数は前月比0.3%上昇、前年比2.8%上昇。基調的なインフレ圧力が根強く続いていることに加え、中東情勢の長期化も重なり、米連邦準備理事会(FRB)は当面、利下げ再開に動かないとの見方がエコノミストの間で強まっている。

カーソン・グループのグローバル・マクロストラテジスト、ソヌ・バーギス氏は「中東情勢が深刻化する前から米国のインフ⁠レを巡る状況は悪化していた」と指摘。「FRBはすでに大きな頭痛の種を抱えていたが、一段と深刻な問題に変容しつつある。FRBは年内は利下げを見送る可能性が高いだけでなく、年内に利上げに転じる議論が再び浮上することもあり得る」と述べた。

FRBは17─18日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きを決定するとの見方が大勢になっている。

市場では欧州中央銀行(ECB)が19日に開く理事会も注目されている。原油価格の急騰を受け、ECBは年内に利上げに反転する可能性があるとの見方も⁠出ているが、燃料輸入への依存度が高いユーロ圏では、エネルギー価格の急騰が成長の重しになるため、金融引き締めには慎重な声も根強い。

ラボバンクの為替戦略責任者ジェーン・フォーリー氏は「エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の動静に影響を受ける可能性が明確になっている」と述べた。

終盤の取引でユーロ/ドルは0.6%安の1.14395ドル。

主要通貨に対するドル指数は0.7%高の100.35。週初からは1.5%上昇した。

ドル/円 NY終値 159.71/159.75

始値 159.40

高値 159.74

安値 159.01

ユーロ/ドル NY終値 1.1416/1.1417

始値 1.1458

高値 1.1490

安値 1.1412

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