[フランクフルト 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の政策当局者2人は10日、イランでの戦争とエネルギー価格の高騰は欧州の経済見通しを根本的に変える可能性があるとしつつ、ECBは政策の見直しに時間をかけ、当面は現行路線を維持すべきとの考えを示した。
ECB理事会メンバーのシムカス・リトアニア中銀総裁はビリニュスでのイベントで「次回の会合では、イラン情勢や欧州経済へのあらゆる影響を議論し評価するつもりだが、現時点では現行路線を維持すべきだ」と語った。
ミュラー・エストニア中銀総裁も同じイベントで慎重な対応を主張し、エネルギー価格ショックが一時的なものか持続的な変化かをECBが判断する必要性を指摘。「急いで決定すべきではないとはいえ、政策金利の次回の変更が引き下げではなく引き上げに向かう可能性はおそらくここ数週間で高まった」と述べた。
オーストリア中銀のコッハー総裁は「状況の展開を見守りながら、性急に行動せず、慎重に考えてシナリオを徹底的に検討することが重要だ。性急に行動する人は、通常、誤った行動をとる」と指摘。インフレが定着しないよう金利動向を制御するのが目的だとし、必要ならECBは迅速かつ明確に対応する用意があると述べた。