Dietrich Knauth

[5日 ロイター] - 米国の24州は5日、トランプ政権が全世界を対象に発動した10%の「代替関税」の差し止めなどを求める訴訟を⁠国際貿易裁判所に起こした。

代替関税は、国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠にトランプ政権が打ち出した「相互関税」などを連邦最高裁が違法と判断したことに⁠伴って、通商法122条に基づき実施された。

しかし州側は、政権の措置は通商法122条に⁠よる関税発動要件を満たさず違法で、最高裁判決の「抜け道」とすることはできないと主張している。

訴訟は西部カリフォルニア州やオレゴン州など、いずれも野党民主党の勢力が強い地方が主導。24州のう⁠ち22州は司法長官が、東部ペンシルベニア州と南部ケンタッキー州は知事が民⁠主党⁠だ。

訴訟では代替関税差し止めに加え、既に支払われたこの関税について当局に返還を命じることを請求している。

オレゴン州のレイフィールド司法長官は代替関税に関して、合衆国憲法が求める議会との協議を回⁠避するための抜け道を設ける試みだと批判した。

その上で「トランプ大統領の経済政策はわれわれ国民、企業、州に何千億ドルもの損害をもたらしている。トランプ氏の数名の弁護士が言葉を都合良くねじ曲げ、法律上の理屈をひねり出したからといって、そのまま続けさ⁠せるわけにはいかない」と強調した。

州側の申し立てでは、この通商法に基づく関税は短期的な通貨危機に対処するのが本来の意義で、米国のような豊かな国で輸入超過によって日常的に生じる貿易赤字への対応は趣旨に反するという。

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