Mike Stone

[ワシントン 3日 ロイター] - トランプ米政権(共和党)のエミル・マイケル国防次官(研究・工学担当)は3日、バイデン前政権下(⁠民主党)で結ばれた商用人工知能(AI)モデルの契約には広範な運用制限が含まれており、戦闘での作戦計画・実行能力を含めた米軍のリアルタイムの任務をまひさせる恐れがある⁠と主張した。米首都ワシントンで開催されたイベント「アメリカン・ダイナミズム・⁠サミット」で語った。

マイケル氏は、軍の中でも最も機密性の高いイラン、中国、南米上空の航空作戦を担う司令部に既に組み込まれているAIモデルに関し、契約条件を精査すると数十件もの制限事項があったとして「『全く何と言うこと⁠だ』という瞬間を経験した」と言及。それについて「爆発などの物理的破壊力を伴う可能⁠性の⁠ある事態での作戦を計画することは不可能だった」と説明した。

その上で契約は構造化されているため、運用者が利用規約に違反した場合にはAIモデルが理論上は「作戦の途中で停止する可能性がある」と語った。

マイケル氏は、契約内容を精査したAIモ⁠デルのプロバイダーの社名には言及しなかった。ただ、マイケル氏が調査した時点で、国防総省の機密システムで運用可能なAIモデルは米アンソロピックの「クロード」だけだった。

トランプ政権が今年1月にベネズエラのマドゥロ大統領(当時)を拘束した際、米国は作戦を立てるのにクロードを活用したと報じられていた。

トランプ⁠大統領は先週、アンソロピックを政府業務から排除し、国家安全保障上のリスクに指定した。

国防総省は代わりに、オープンAIのAIモデルを使う契約を締結。ただ、同社のサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は、同じように運用制限を設けることで合意したことを示唆する声明を出した。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。