しかし、親イスラエルのトランプが議長だからといって、パレスチナが完全に不利な立場に追い込まれたわけではない。加盟国の多くはアラブ諸国やイスラム教徒が多数派を占める国々で、パレスチナを国家として承認している。
評議会のイスラエル寄りの姿勢が過ぎれば、各国内で強い政治的反発を招きかねず、内政に深刻な影響を及ぼす恐れもある。トランプへの加担は両刃の剣なのだ。
中東情勢は目まぐるしく変化するが、解決の糸口が全く見えないわけではない。かつて最大の敵国同士だったイスラエルとエジプトも、第4次中東戦争から数年後の1979年に和平条約を結んだ。
トルコとイスラエルはガザ戦争の開始以降、急速に関係が悪化しているが、新生シリアの後ろ盾であるトルコのエルドアン大統領はトランプと良好な関係を保っている。
また、テロリストから大統領に転身したシリアのアフマド・アル・シャラアは、サウジアラビアの仲介により、シリア大統領としてトランプと電撃的に会談。そのシリアはイスラエルとも水面下で接触を続け、関係構築を是々非々で進めている。
地域で影響力を拡大するサウジアラビアもトランプと密接な関係を築いており、カタールもトランプの側近である中東担当特使のスティーブ・ウィトコフを通じて米政権との間に強いパイプを持つ。