食品価格も上がる

影響は農家だけにとどまらない。全米黒人農家協会のボイドは、消費者も長く無関係ではいられないと語る。

「米国の消費者は明日すぐに値上がりを感じないかもしれない」と彼は言う。「だが数カ月のうちに負担を感じることになる。トウモロコシ、小麦、大豆はスーパーの缶詰食品のほとんどに使われている」

エディンガーも同意する。輸送コストの上昇で、食品価格は30日以内に上がる可能性があるという。だが、今シーズンの作物コストが反映される本格的な値上げは約9カ月後だ。

より大きな懸念はその先にある。来年の作物向け肥料の輸送は7月に始まる。ホルムズ海峡の混乱が続けば、秋は現在よりさらに厳しい状況になる可能性がある。

「終わりの見えない戦争になれば来年の価格に大きな影響が出る」とエディンガーは言う。

ただしホワイトハウスは、こうした混乱は一時的なものになると強調している。ホワイトハウス報道官アナ・ケリーは本誌に次のように語った。

「トランプ大統領は、生産コストの引き下げ、つなぎ支援の創設、公平な貿易協定の交渉、相続税の廃止などを通じて、誰よりも農家を支えてきた。大統領が述べたように、これらの影響は一時的なものであり、米国の偉大な農家にとって最良の時期はこれからだ」

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