関税ですでに打撃
全米黒人農家協会の創設者ジョン・ボイドは、月曜朝にトラクターへ給油したとき1ガロン4.69ドルを支払った。「満タンにするたび469ドルかかる」と、ボイドは本誌に語った。「去年の種子代も払えていないのに大きな負担になる」
ボイドを含む多くの農家は、関税による生産コスト上昇と貿易混乱に対応するためトランプ米政権が12月に発表した120億ドルの「農家向けつなぎ支援プログラム」について、焼け石に水だと指摘する。来年の種子や農薬、燃料の購入には役立つかもしれないが、今シーズンすでに発生した損失の補填にはほとんどならないという。
ボイド自身も8万ドルの種子代を抱えている。彼の団体に加盟する農家では現在、170件の農場差し押さえ案件が進行中だ。
今回の戦争は、関税などで政権が与えてきた数年分の打撃の上に重なっているという。
「(中国の報復関税で)大豆だけでも、大統領の関税で540億ドルの損失が出た」とボイドは言う。「120億ドルの救済では話にならない」
エディンガーは自身の農地でも同じような影響が出ていると語る。中国製農薬や海外から調達する肥料がすべて、関税によって値上がりしていた。「そこに戦争が追い打ちをかけた」と、彼は言う。
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