トランプ米政権が1月に当時のマドゥロ大統領を拘束して政権を崩壊させた南米ベネズエラを、米国などのヘッジファンド運用会社のマネージャーやエネルギ⁠ー投資家ら数十人が今後数週間以内に視察ツアーで訪れる計画だ。主催者や参加者が明らかにした。ベネズエラの主要政治家や企業幹部らとの面会や、投資機会の調査が狙いだ。

米東部ニュージャージー州に拠点を置くトランスナショナル・リサーチと、ベネズエラの首都カラカスに拠点を置く調査会社オリノコ・リサーチがそれぞれ3つの投⁠資家視察団を組織している。他にシグナム・グローバル・アドバイザーズも同様の視察団を率いることが既に明らかになっている。

世界最大の石油埋蔵量を誇るベネ⁠ズエラは1000億ドルを超える債務の再編を迫られ、マドゥロ氏の拘束後に投資家の関心が劇的に高まっている。米国とベネズエラが今月5日に外交関係回復で合意したことも、かつて中南米で最も繁栄したベネズエラへの投資を後押しする重大な一歩となった。

投資視察団に参加予定のスカイ・ドロップ・キャピタルのジェシー・コール社長は「伸びるチャンスが詰まった状況だ」と訴え、ベネズエラがエネルギーと金融、技術投資で刺⁠激的な市場になるとみている。米南部フロリダ州マイアミに拠点を置く同社は1998年、ベネズエラに製造施設を建設した。しかし、チャベス政権時代に主要産業の施設接⁠収が数年⁠間続き、外国投資家が撤退したのに伴って、同社も2011年に撤退した。

コール氏は状況が急速に改善しているとみており、富裕層や資産家、プライベート・エクイティ(PE)企業が2500万―1億ドルをベネズエラ投資に割り当てる意向だと説明する。コール氏は「撤退した時のベネズエラと、今戻ろうとしているベネズエラは異なると思う」との見解を示した。

関係筋の1人によると、トランスナショナル・リサーチは今月16、17両日にベネズエラの視察ツアーを企画している。また、⁠オリノコ・リサーチの創業者エリアス・フェレール氏は、同社が4月に別の視察ツアーを企画していると明らかにした。

フェレール氏は、投資家向けに開催される非公開会合にベネズエラ政府高官も出席すると説明。参加者の中心はベネズエラの債務再編に関する情報収集や意見交換を目的とした債券保有者で、石油・不動産投資家も申し込んだと明らかにした。

フェレール氏によると、日程は2日間で参加費は1人当たり7000ドル。申し込んだ大半は米国人で、ビザ(査証)の取得を支援する。終了後には、透き通った海と白い砂浜、小規模宿泊施設の「ポサダ」で有名なロス・ロケス諸島への旅行も組まれている⁠という。

一方、シグナムは今月22日から24日にかけてベネズエラを訪れる投資家向けツアーを実施し、現地で会議を2日間開催する。55人の参加者を集めた。

シグナム創業者のチャールズ・マイヤーズ会長は「ベネズエラはエネルギー埋蔵量や米国の支援などいくつかの大きな強みがある」と言及。参加者の約半分は資産運用会社やヘッジファンドの関係者で、多くの人はベネズエラ国債や、同国の国営石油大手PDVSAの社債を保有している、あるいは最近購入したと説明する。ともに2017年以降、デフォルト(債務不履行)状態に陥っている。



[ロイター]
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