経済成長率を超えて債務残高が継続的に増えると......
経済が活発になれば、企業の売り掛け・買い掛け、設備投資などが増加し、銀行の融資が増大するため、全世界的に債務残高が増えるのは当然の結果と言える。
だが、経済成長率を超えて債務残高が継続的に増える状況となった場合には話が変わってくる。とりわけ重要なのが、その債務がどこで発生しているのかという点である。
日本の1980年代バブルやアメリカのリーマン・ショック前のように民間債務が中心だった場合、過度な楽観論が蔓延して融資が過剰になった可能性が考えられる。何かのショックをきっかけに膨張した信用創造が縮小することで、長期にわたって景気が悪化するシナリオに陥りやすい。90年代の日本はまさにそうした状況だったと言えるだろう。
一方、債務の主体が政府だった場合、状況は逆になる。景気対策による支出増はそもそも不景気であることが原因であり、軍事費の増大も場合によっては他分野の予算圧迫を引き起こす。従って政府債務の増大は景気の停滞要因となることが多い。
加えて言うと、政府債務の増大は中央銀行の通貨発行増大を伴うケースが多く、この場合には将来的なインフレ要因として作用する。