Kentaro Okasaka Shinichi Uchida
[東京 26日 ロイター] - ニデックは26日、創業者の永守重信氏が同日付で名誉会長を辞任したと発表した。本人の意向。永守氏は「名実ともにニデックから完全に身を引くことを決断した」とコメントした。
ニデックはグループ内で不正会計の疑いが浮上し、東京証券取引所から「特別注意銘柄指定」を受けている。同社の第三者委員会が調査を行っており、永守氏は同委の報告書が間もなく取りまとめられると聞いているとし、これからが「ニデック再生の正念場だ」とした。
永守氏は昨年12月に代表取締役グローバルグループ代表を辞任し、名誉会長に就いていた。永守氏が務めていた取締役会議長の後任には、岸田光哉社長が就いている。
永守氏は改めて謝罪し「私にとってこれはまさに慚愧(ざんき)の至りだ」とし「潔く身を引くことを決意した」と説明した。「ニデックは永久に不滅だ」とし、同社が試練を克服し「誠実で信頼性ある真のグローバル企業へと蘇っていく、私はそう確信している」とした。
<有報に「経営継承リスク」、孫氏・柳井氏と大ぼら3兄弟>
ニデックの有価証券報告書では、これまでガバナンスリスクとして「経営継承」が継続して記載されてきた。直近の25年3月期の報告書でも、ニデックの継続的な成功は主に永守氏の「能力と手腕に依存してきた」と明記。創業精神の「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」という成長をけん引する原動力となるリーダーを輩出できない場合、「事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。
壮大な目標を掲げる経営者として、かつてソフトバンクグループの孫正義氏、ファーストリテイリングの柳井正氏とともに「大ぼら3兄弟」とも称された永守氏。今回の辞任は、1973年、世界一を目指しプレハブ小屋からスタートしたニデックにとって「第2の創業」への大きな区切りとなる。