まだ北朝鮮に対する国連安保理の経済制裁は解除されていないとは言え、庶民の間の交易は、すでに止めようもない。そこは中央政府ではなく、地方人民政府の正当な采配があるからだ。
ポンペオ米国務長官の呼び掛けに対応して
7月20日、ポンペオ米国務長官は、国連安保理理事国の大使らと会談し、安保理の北朝鮮に対する制裁決議の維持を強化するように要請した。これは制裁緩和を呼び掛けている中露に対する牽制であることは明らかだ。
それを事前に感知していたのであろう。中国は2日前の18日、丹東市で北朝鮮との交易に関して不法行為をしていたとして、10数名の企業関係者を拘束している。また延吉市では、北朝鮮の北東先端にある羅津(ラジン)先鋒(ソンホン)自由経済貿易区との交易禁止令に違反したとして数名の企業関係者が拘束された。
国連安保理理事国大使として、中国の大使も呼ばれていたわけだから、当然、事前にポンペオ国務長官の発言は承知していたものと言えよう。ポンペオ発言があったときには反論できるように準備していたということは、「中国政府」としては、一応、建前上は国連安保理の対北経済制裁を遵守しているという形は取りたいものと考えることはできる。
しかし、アメリカの反対で廃案になったとはいえ、中露は6月28日に国連安保理理事会で制裁緩和を呼び掛けてはいる。したがって、実際上はすでに緩和しているのと同じだ。
7月9日のコラム「金正恩は非核化するしかない」に書いたように、習近平国家主席は、経済支援をしなければ、北朝鮮は非核化に進むことができないと考えているからである。
関連の新しい情報に関しては、追ってまた考察する。
