Alexander Hübner Paolo Laudani
[27日 ロイター] - 中国スポーツウエアメーカーの安踏体育用品は27日、ドイツの同業大手プーマの株式29.06%を、仏富豪ピノー一族の持ち株会社アルテミスから15億1000万ユーロ(17億9000万ドル)で買収することで合意したと発表した。プーマの筆頭株主となる。
この動きは今月上旬にロイターが報じていた。
発表文によると、プーマ株4300万株に対して1株当たり現金35ユーロを支払う。
安踏株主や各規制当局の承認などが条件となる。
安踏は臨時株主総会を招集し、条件が満たされた後の完了を目指すとしている。
安踏の丁世忠会長は声明で「ここ数カ月のプーマの株価は、このブランドが持つ長期的な潜在力を十分に反映していないと考えている」とし「プーマの経営陣と戦略転換に自信を持っている」と述べた。
安踏がマルチブランド戦略を拡大する中、プーマは今回の出資で中国本土市場での売り上げ拡大を期待できる。安踏には事業のグローバル化を加速させる狙いもある。
安踏は、フィラ、ジャックウルフスキン、コロンスポーツ、マイア・アクティブを傘下に持つ。また、サロモン、ウイルソン、ピークパフォーマンス、アトミックを展開するアメアスポーツの筆頭株主でもある。
安踏は、取引完了後にプーマの取締役会への参画を目指すものの、完全買収は行わない方針を示した。
プーマは販売低迷に見舞われており、アルトゥール・ホルド新最高経営責任者(CEO)の下で、売り上げと投資家の信頼回復を目指している。
ホルドCEOは声明で「安踏は、プーマがそのブランドのポテンシャルと伝統を十分に実現し、世界中の消費者とステークホルダーのために長期的価値創造に向けた支援を行うことを目指している」と説明。「これは、プーマとその戦略的方向性に対する信任を問うことになる」と述べた。
この発表を受け、プーマの株価は一時、17%急騰。1445GMT(日本時間午後11時45分)時点では9%上昇で推移している。ただそれでも、過去10年での最低水準に近い。