専門家からは、これだけの規模の研究開発費圧縮が果たして吉と出るか凶と出るかはなお不透明で、社内に何らかの混乱が生じたり、場合によっては人材流出につながりかねないとの声も聞かれた。

武田は今後従業員5万2000人のうち6─7%を減らす計画。このうち研究開発部門の人員は3分の1弱を占める。ウェバー氏も、優秀な人材が出ていくリスクは承知しており、現在人材引き留めのためのプログラムを策定中だと話した。

株主は武田のシャイアー買収をあまり支持していない。それは武田が借金を膨らませていることや、310億ドルのつなぎ融資をどうやって長期的な債務に転換するかはっきりしないからだ。

武田は新会社の純債務について、利払い・税・償却前利益(EBITDA)に対する比率を4─5倍から3─5年で2倍まで減らすと約束し、これは大規模な資産処分や株式の希薄化なしで達成できるとの見方をしている。

ウェバー氏は「借り換えのメカニズムにおいて、われわれは多くの手段を使うが、いずれも希薄化につながらない」と明言した。

同氏は統合計画について株主の間に当初は「不透明感や誤解」があったとしながらも、最近は許容度が改善しつつあると指摘。最終的に計画の妥当性を納得してもらえるとずっと確信していると述べた。

一方で同氏は「政府系ファンドなどの長期的な投資家が(出資してくれる)さまざまな可能性が存在する。長い期間で戦略的、安定的に株を保有してくれる投資家はわれわれにとってありがたい」と語った。

[ロイター]
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