[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、日本の高市政権が日銀に利上げ先送りを促す可能性があるとの見方から円が売られ、対ドルで一時155円台を付け、9カ月ぶりの安値を更新した。米政府機関の一部閉鎖が終了するとの観測が高まる中、政府再開後に相次ぐと予想される経済指標の発表が米連邦準備理事会(FRB)の金融政策運営に及ぼす影響を見極めようする動きが出る中、ドルは対ユーロではやや軟化した。

終盤の取引で円は対ドルで0.33%安の154.66円。一時は155.04円と、2月4日以来9カ月ぶりの安値を付けた。

高市早苗首相は12日に開かれた高市政権発足後初の経済財政諮問会議で、 政府・日銀一体となって国民経済の発展に向けて取り組んでいくとし、適切な金融政策運営が非常に重要だとして、日銀総裁に定期的な報告を要請した。

スコシアバンク(トロント)の外為ストラテジスト、エリック・テオレット氏は高市首相の発言について「ある種のソフトな影響力の行使と市場では受け止められている」と指摘。「日銀は12月の会合の利上げを決定するとなお見込んでいるが、来年1月の次回会合へ先送りされるとの見方が強まっている」と述べた。

こうした中、 片山さつき財務相は12日の参院予算委員会で、円安は日本経済に「プラスとマイナスがあるが、マイナス面が目立ってきたところがあるのは否定しない」とし、「政府としては投機的な動向も含め、為替の過度な変動や無秩序な動きについて、高い緊張感を持って見極めているところだ」と述べた。

これについてダンスケバンクの外為ストラテジスト、モハマド・アルサラフ氏は「口先介入の効果はかつてほど大きくない」とした上で、「日本の当局が本格的に円を支えるには実弾介入が必要で、向こう数カ月で実施される可能性がある」との見方を示した。

ユニクレディトのグローバル外為ストラテジスト、ロベルト・ミアリッチ氏は、現状では1ドル=155円近辺が「防衛ライン」になる可能性があるとし、「円相場が下落していることで、次回の12月会合を前に日銀に対する圧力が高まっている」と述べた。

米議会下院は12日夜にもつなぎ予算案を採決する予定。ホワイトハウスのレビット報道官によると、トランプ大統領は下院で同法案が可決されれば署名するとしており、10月1日に始まった連邦政府機関の一部閉鎖がようやく終了する可能性がある。

スコシアバンクのテオレット氏は、政府機関再開を受け発表が相次ぐと見られる米経済指標に反応して相場が動く余地は大きいとの見方を示している。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.05%高の99.50。

ユーロ/ドルは up 0.04%高の1.1585ドル。

 暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.23%安の10万1389ドル。

ドル/円 NY終値 154.77/154.81

始値 154.80

高値 155.04

安値 154.50

ユーロ/ドル NY終値 1.1592/1.1595

始値 1.1577

高値 1.1597

安値 1.1564

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