[上海 16日 ロイター] - 中国の電子商取引(EC)大手アリババ・グループは16日、中国で商戦が最も盛り上がる11月11日の「独身の日」に向けたセールが本格化する中、「前例のない」投資を行うと発表した。消費額の多い優良会員「88VIP」に向けた500億元(70億ドル)の販促金が含まれる。セールは今月15日から、11月11日まで。
同業の京東商城(JDドットコム)は8日間の大型連休明けの今月9日にセールを開始。10万点以上の人気商品を今年の最安値で販売するとしている。動画投稿アプリ「抖音(ドウイン)」も9日にセールを開始しており、最大で5週間程度の商戦となる。米通商政策や国内競争の激化、長引く不動産危機などを背景に、中国で消費低迷が続く中、需要の喚起を目指す。
アリババによると、米スポーツ用品大手ナイキやフランスの化粧品大手ロレアル、中国企業を含めた35のブランドの販売額は、セール開始1時間で1億元を超えた。販促金などに加え、アリババは検索やおすすめ機能に人工知能(AI)ツールを組み込んだ。このツールにより、クリック率が約10%高まると見込まれている。
業界大手は、オンライン注文を受けてすぐに配送する「即席販売」にも力を入れており、アリババやJDドットコムは、消費者の獲得へ数十億元規模の販促金を投入している。
大型連休中の支出は、旅行者が増えたにもかかわらず、3年ぶりの低水準に落ち込んだ。政府の補助金を受けて昨年の「独身の日」セールで好調だった家電の販売は、今年のセールでは減速が見込まれており、業界のアナリストからは10─12月期の家電の売上高が前年同期から2割減るとの予想も出ている。