Kentaro Sugiyama

[東京 12日 ロイター] - 内閣府が12日に発表した4月の景気ウオッチャー調査で現状判断DIは42.6と、コロナ禍で景況感が悪化していた2022年2月(37.4)以来の低水準となった。物価高に加え、米国の関税措置による悪影響が意識され、前月から2.5ポイント低下した。先行きも米関税に対する懸念が強まっている。

現状判断DIの低下は4カ月連続。ウオッチャーの見方は「このところ回復に弱さがみられる」に下方修正された。

指数を構成する3部門は揃ってマイナス。家計動向関連が前月から2.8ポイント、企業動向関連が1.7ポイント、雇用関連が1.9ポイント低下した。

米国の関税政策に関し、回答者からは「金融市場の混乱もあり、金融資産を保有する富裕層の客が高額品を購入する際の決定率が悪くなっている」(南関東=百貨店)、「企業の設備投資などが自動車関税の今後の動きが見えないことで停滞している」(東海=鉄鋼業)といったコメントがみられた。

飲食料品など身近な商品の値上げも引き続き景況感を悪化させる要因となっており、「物価高で、回せるお金が限られている客がかなり多い」(北関東=一般小売店[家電])との指摘もあった。

2─3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは、前月から2.5ポイント低下の42.7。5カ月連続で低下し、21年4月(41.8)以来の低水準となった。内閣府は先行きについて「賃上げへの期待がある一方、従前からみられる価格上昇の影響に加え、米国の通商政策の影響への懸念が強まっている」と表現を変更した。

回答者からは「米政権の関税引き上げの影響により、今後の受注減少や取引先からの値下げ圧力を懸念する声を聞く」(北陸=繊維工業)、「今のところ具体的な事象はないものの、米関税の影響により自動車関連企業は何らかの予算抑制方向に動く懸念がある」(東海=人材派遣会社)といった声が上がっていた。

大和証券のエコノミスト、鈴木雄大郎氏は「関税交渉が続いている中では不透明感は晴れない。企業側の慎重姿勢もうかがえ、この先、ハードデータの指標においても弱めの数字が出てくる可能性がある」と指摘する。

調査期間は4月25日から30日。トランプ米政権の一連の関税措置の内容が明らかになった後に行われた。

米国は4月3日、輸入自動車に25%の追加関税を発動した。同5日、貿易相手国に「相互関税」の基本関税10%、同9日に国・地域ごとに設定した上乗せ分をそれぞれ発動した。その後、上乗せ部分については90日間の一時停止を発表した。

*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。

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