[ソウル 31日 ロイター] - 韓国サムスン電子が31日に発表した第2・四半期決算は、営業利益が前年同期の15倍以上に増加した。人工知能(AI)ブームを背景に半導体価格が回復しており、比較対象の前年同期が低調だったこともあり、利益が押し上げられた。

営業利益は10兆4000億ウォン(75億2000万ドル)。前年同期は6700億ウォンだった。サムスン電子が今月上旬に示した見通しと一致した。

2022年第3・四半期以降で最高の営業利益となった。同社の半導体部門が収益の柱として回復しつつあることが示された。

売上高は23%増の74兆ウォンだった。

同社は「24年下期には大手クラウドサービスプロバイダーや企業のAI投資拡大に伴い、AI用サーバー向けが(メモリー)市場のより大きな部分を占めるようになると予想している」とした。

半導体部門の利益は6兆4500億ウォンで、22年第2・四半期以来の高水準を記録し、2四半期連続の黒字となった。

AI向けの「広帯域メモリー(HBM)」などハイエンドのDRAMやデータセンター向けの需要拡大が半導体価格を押し上げている。

HBMの第2・四半期の売上高は前四半期から約50%増加した。

競合でHBM市場をリードするSKハイニックスも先週、18年以降で最高の四半期利益を発表し、AI向け半導体の需要は引き続き堅調になるとの見通しを示した。

一方、関係者がロイターに語ったところによると、サムスンは「HBM3」の次世代品にあたる第5世代「HBM3E」について、エヌビディアの基準をまだ満たしていない。ただ、「HBM3」は、中国市場向けに開発されたグラフィックプロセッサー「H20」での使用がエヌビディアから承認されている。

サムスンは第4・四半期までに「HBM3E」がHBM全体の売上高の6割を占めると見込んでいる。アナリストは、第3・四半期までにサムスンの「HBM3E」がエヌビディアの最終承認を獲得できれば、この目標は達成できると指摘する。

サムスンは生産能力をHBMやサーバー向けDRAM、AIアプリケーション向けサーバーソリッド・ステート・ドライブ(SSD)に集中させているため、パソコンやモバイル向けメモリーチップの供給が下期に影響を受ける可能性があると説明した。

モバイル機器部門の営業利益は前年同期から約8100億ウォン減少した。スマートフォンの出荷台数が5400万台と安定していたものの、部品価格の高騰やAIサービスの営業や開発費用が増加し、収益を圧迫した。

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