混乱する政治状況

 このシパーニの記事はベネズエラの政治状況について日本語で読める最も的確な記事だと思います。彼は抗議運動に取材に行き、催涙ガスを浴びまくって大変だったようですが。

 この記事にもあるように、野党支持者が各地で抗議を行っており、政府当局との衝突は各地で頻繁に起きています。が、野党支持者にとって状況は決して楽観できるものではなく、困難が山積みです。

 野党政治家は外に出て政府に反対の声を上げるよう呼びかけていますが、実際にその声に応えて抗議行う人々の様子は少し前のブラジルの抗議の様子に比べ、大勢の人の波というには程遠い、一部の人たちです。

 これは、それだけマドゥロ政府当局が恐れられていることの証左でしょう。2014年の全国規模の抗議運動に参加した人たちは、政府に楯突けばどうなるのか、コレクティボスの怖さも十分に思い知っているのです。

 ベネズエラの状況は、比喩ではなく文字通り、日に日に悪化しています。2014年以降急激に悪くなり、ここ数ヶ月でさらに加速し、それがここ数週間、数日間で劇的に悪くなっています。今まさにベネズエラは崩壊しつつあるのです。

襲撃という新しい日常

最後にベネズエラの新たな日常となった襲撃の様子です。

 数年前に立ち往生した肉を運ぶトラックが略奪されたときは大ニュースになりましたが、最近では略奪は「よくあること」。ベネズエラでは今年の最初の3ヶ月だけですでに107件の略奪が確認されています。

ヤラクイ州のサンフェリペでの略奪と警察による激しい鎮圧。

カラボボ州バレンシアで略奪。ここでは負傷者が2名出た模様。

観光地で知られるマルガリータ島にて、漁から帰ってきた漁師に襲いかかる人々。

カラボボ州トクジートで牛乳輸送のトラックを襲撃する人々。この写真を投稿した人々。それに対して警察が発砲しているという目撃情報もあり。

※当記事は野田 香奈子氏のブログ「ベネズエラで起きていること」の記事を転載したものです。