<ニュージーランド先住民族マオリの価値観「マナ(誇り、名誉)」を深く理解しているからこそ、オールブラックスは謙虚でそして驚異的に強い>

ラグビーのニュージーランド代表は黒ずくめのその姿から「オールブラックス」と呼ばれる。1903年に初の国際試合を行って以来、対戦相手そしてラグビーファンにとって、賛美と畏怖の対象であり続けてきた。77%超という驚異の勝率ゆえだ。

人口わずか500万人弱の小国ニュージーランドにとって、ワールドカップを3度制したオールブラックスは自国の存在意義そのものだ。先住民族マオリの文化を排除するよりむしろ取り込んだこの小国は、マオリの「マナ(誇り、名誉)」という価値観も受け入れた。「マナ」を深く理解しているからこそ、世界最高レベルでありながら、どのオールブラックスの選手も謙虚だと評される。そして謙虚さは強さの根源でもある。

写真家のピーター・ブッシュは49年以来、60年にわたってオールブラックスを撮影し続けてきた(ブッシュの写真展『MANA──オールブラックスの60年』がニューヨークのアナスタシア・ギャラリーで11月23日まで開催中)。彼のレンズが捉えた選手たちの瞳には、いつの時代も燃えるような闘志と「マナ」が映し出されている。

<日本では、アディダス ブランドコアストア 渋谷4階の「アディダス シブヤ スタジオ(ADIDAS SHIBUYA STUDIO)」で11月3日まで開催中>

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アパルトヘイト(人種隔離政策)が続いていた南アフリカの有色人種代表チーム「プロテアス」とケープタウンで対戦(1976年)
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ウェールズ代表と南島クライストチャーチで対戦。脳震盪とあごの骨折で倒れた相手選手を介抱する。倒れた選手は不正なプレーでペナルティを受けた(1969年)
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紛争の緊張下にある北アイルランドのベルファストで英兵の警護を受けながらアルスター代表と対戦し、19対6で勝利(1972年)

Photographs by ©Peter Bush from "MANA: 60 Years of All Blacks Photography" at Anastasia Gallery, New York