睡眠の問題は、これまで他の疾患の単なる症状と見なされがちだった。しかし本研究は、不十分な睡眠とメンタルヘルスのリスク要因との間に関連があることを明らかにした。これらの異なるパターンを理解することで、よりパーソナライズされた治療を進められる可能性もある。
「(5つのうち)多くのパターンで精神的な指標が中心となっているのは不思議ではない。睡眠は、人間の機能を支える5つの主要領域のひとつで、心の健康に深く関わっているからだ」と、論文の共著者であるカナダ・マギル大学のヴァレリア・ケベッツ(Valeria Kebets)氏は述べている。
今回の研究結果は、「8時間は眠るべき」といった画一的な睡眠アドバイスが十分ではないことも示している。少ない休息でも耐えられる人がいる一方で、睡眠時間が十分に見えても、質が低かったり断片的だったりすると、健康への悪影響が広がる可能性がある。
睡眠と健康のより大きな関係性
科学者たちは以前から、睡眠が感情のコントロールや学習、記憶に不可欠であることを認識していた。だが今回の研究は、睡眠と健康の関係が生物学的要因と行動の両方に影響を受けることを示唆している。
研究では、アメリカを拠点とするヒューマン・コネクトーム・プロジェクト(Human Connectome Project)のデータも活用された。これには脳の画像データに加え、心理的・生活習慣に関する情報が含まれている。
今回の被験者は22〜36歳の健康な若年成人に限られていたが、この手法は他の年齢層や集団にも応用可能だという。