<トランプ陣営の怒りを買った司会者、ジミー・キンメルが復帰。番組は誰が止め、どう戻したのか。権力を笑い飛ばせない空気が漂い始めている>


▼目次
1.世論の逆流が動かした「再開」
2.謝罪はした。だが批判もやめない。
3.ブラックリストの時代が到来?

1.世論の逆流が動かした「再開」

突然の「無期限の放送休止」から約1週間、米ABCテレビの人気深夜番組『ジミー・キンメル・ライブ!』が帰ってきた。

経緯をおさらいしておこう。9月10日、保守系の若手政治活動家でドナルド・トランプ米大統領の熱心な支持者のチャーリー・カークが、西部ユタ州の大学構内でのイベント中に銃撃され死亡した。

事件について、司会者で人気コメディアンのジミー・キンメルは15日の番組でこう皮肉った。

「MAGA(アメリカを再び偉大に)一派は、犯人を『自分たち以外の誰か』と描くことで政治的な点数稼ぎをしようとしている」

この発言がトランプの支持者はもちろん、政権内でも怒りをあおった。

ブレンダン・カー連邦通信委員会(FCC)委員長は17日に、保守系コメンテーターのベニー・ジョンソンのポッドキャスト番組に出演。

自分はキンメルを番組から引きずり降ろせると自慢げに語り、放送免許取り消しをちらつかせた。

「穏便にやることもできるし、厳しくやることもできる」

ABCテレビの親会社ウォルト・ディズニーは意外なくらい従順だった。まず17日のうちに、番組を無期限で休止すると発表した。

すると、今度はリベラル派の怒りのうねりが押し寄せた。

長い間キンメルの番組を見ていなかった人々も、国家の検閲的な越権行為に恐怖を覚えたのだ。ディズニーは方針を翻し、22日には翌23日から放送を再開すると発表した。

2.謝罪はした。だが批判もやめない。

華々しい復活を前に、キンメルは民衆の英雄に祭り上げられていた。

何年も前から紋切り型のインタビューと視聴率の低迷という深夜番組の病理にからめ捕られていたキンメルは、司会者人生最大の見せ場である23日の放送でどう振る舞うのか。得意げに敵を挑発し、勝ち誇ってみせるのだろうか。

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【note限定公開記事】トランプを怒らせた男、深夜に帰還――キンメル休止劇と「検閲スイッチ」の正体


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